【舌の健康チェック】あなたの舌苔はどうですか?毎朝5秒もあれば簡単にできちゃう!
見た目に気を使っている女性なら、鏡での身だしなみチェックは日課になっているはず。髪型や化粧はもちろん、ご飯を食べた後などに歯磨きをして歯に汚れが残っていないかしっかり確認するという人も少なくないでしょう。
ですが、身だしなみチェックの時に自分の舌まで確認する、という人は少ないようです。
たまに、体調不良の際に舌が真っ白になる場合などがありますが、これは舌苔(ぜったい)と呼ばれる苔(こけ)によるものです。
「舌に苔!?」とびっくりする人もいるかもしれませんが、舌苔は食べかすや口内の細菌、はがれ落ちた舌の細胞などから作られるものなのです。
口臭の原因といわれている舌苔ですが、口の中の機能が正常に働くためにはある程度は必要になります。
舌苔が異常に多かったりすると、見た目的にも美しくは感じられませんよね。
鏡を見るついでに、5秒もあれば簡単にできちゃう舌での健康チェックについてご紹介します。
体調によって変化する舌苔
舌はその時の体調に大きく影響を受ける部位になっています。健康的な状態であれば、舌は淡い赤からピンク色でふっくらとしており、うっすらと舌苔が生えています。
舌苔の量や色に変化がある場合、免疫力の低下や栄養不足などが疑われます。
では、実際にどのような舌苔の変化があるのかを見てみましょう。
白い苔が分厚くこびりついた状態
唾液の分泌不足や歯磨きが行き届いていないことで口内が不衛生になっている可能性があります。
舌をあまり動かしていないことや口呼吸による乾燥、加齢、ストレス、薬の副作用でも唾液の分泌は減少し、自浄作用が低下してしまいます。
そのほかに、アルコールや喫煙による刺激、胃の調子が悪い場合や、寝不足などによる免疫力の低下によっても口内の細菌の活動が活発になり舌苔が増加することがあります。
舌苔が黄色っぽい
舌苔が黄色くなっている場合には、暴飲暴食による消化器官の機能低下、便秘などの影響を受けている可能性があります。
胸やけや胃痛、口の中が粘っこく感じるといった自覚症状のある人もいます。
このような場合には、食生活の見直し、特に甘い物や脂っこい食べ物を控え、消化の良い物を中心とした食事をとることが効果的です。
舌苔が黒ずんでいる
口内の細菌のバランスが崩れて、常在菌が減少し通常時にはあまり存在しない菌が異常増殖を起こしている状態と考えられます。
長期間にわたって抗生物質を服用した場合などに見られるようです。口内でカンジダ(真菌)が増加していることもあるので、検査を行い適切な治療をする必要があります。
舌苔がほぼ生えていない
無苔と呼ばれる状態で、慢性的な栄養不足が疑われます。ミネラルや鉄分が不足していることが多く、食生活の見直しの必要があるでしょう。
舌苔の生えているところと生えていないところがある
地図状舌苔と呼ばれる状態です。胃腸が弱っている場合やミネラル、鉄分、たんぱく質が不足している場合に見られることが多いようです。
舌苔だけではなく、舌の状態によっても体調がわかるといわれています。
例えば、ストレスによる食いしばりや無意識の癖がある場合には、「舌圧痕(ぜつあつこん)」と呼ばれる舌の側面に歯形がくっきりと残るような状態になってしまうことがあります。また木苺舌と呼ばれる、舌に赤い点がはっきりとみられるような状態は、自律神経の乱れやストレスによるものといわれています。
舌苔をキレイにして、体調も改善しましょう!
舌苔の量や色は、口内を清潔に保ち体調を整えることで正常な状態に戻してあげることができます。
ですが、今すぐ舌苔をどうにかしたいという場合には、どうしたらいいのでしょうか?
すぐにできる方法としては、舌磨きがあげられます。ドラッグストアなどで売られている舌磨き用のブラシを使用することである程度、舌苔をキレイに掃除することが可能です。
舌ブラシには、不織布を用いたタイプやブラシ状のタイプ、スクレーパーでこすり取るタイプがありますが、舌苔の除去効果はどれも大きくは変わらず、完全に除去することは難しいでしょう。
注意したい点としては、舌磨きブラシによって舌が傷つけられ、さらに汚れやすくなってしまうということです。
舌苔を少しでもおおく取ろうとつい強くこすってしまいがちですが、舌ブラシを使用する際には、力を入れてこすったりせず、週に2~3回程度にとどめるようにしましょう。
また、舌苔を除去するには、唾液の分泌を促し、口内を清潔に保つことが一番です。ガムを噛んだり舌をよく動かしたりすることや丁寧に歯磨きをすることでも舌苔は少しずつ改善されていきます。免疫力の低下や栄養不足の傾向がみられる人は、食事や睡眠に気を使うことも大事です。美しい舌を作るためには、舌ブラシの使用と並行して普段の生活も改善していくようにしましょう。
医科歯科ドットコム編集部まとめ
適度な頻度でのケアが大切だということがわかりましたね!
自分に合ったケアの方法や頻度を知りたい場合は、歯医者さんを予約して相談してみましょう!
監修日:2019年10月30日
監修医 プロフィール
藤本 俊輝
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
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