【つめのトラブルで悩んでますか?】現役医師が爪のトラブル対策を教えます
マニキュア、ペディキュア、つけ爪など、爪のおしゃれを楽しむ人は、男女問わず、多くいらっしゃると思います。おしゃれを楽しむのは、非常に良いことですし、綺麗に色付けして、飾られた爪を見るだけでも、気分が上がり、精神的にも良く、生活を豊かにしてくれると思います。
しかし、せっかく綺麗にした爪も、正しい知識を持った上で、ケアをしないと爪や爪周囲の病気にかかってしまい、病気が治るまでは爪のおしゃれもできません。そのため、爪だけではなく、爪周囲の皮膚の状態を常に良い状態に保つことが重要です。
爪や爪周囲の皮膚の乾燥のトラブル
そこで、まず気を付けたいのが、爪や爪周囲の皮膚の乾燥です。顔の皮膚が乾燥すると色々な肌トラブルを引き起こしますが、これと同じように爪や爪周囲の皮膚も乾燥すると、色々なトラブルを引き起こします。
マニキュア、ペディキュア、つけ爪に使用する化粧品には、爪の消毒液、爪に塗る溶液、つけ爪を作るための溶剤や接着剤、除光液、つけ爪を剥がす時に使用する剥離剤などがありますが、どれも化学物質を多く含むため、頻繁に使用したり、長年使用していると、どんどんと爪を乾燥させてしまい、元々の爪の成長を悪くしたり、爪を変形させたりしてしまいます。
爪や爪周囲の皮膚の乾燥のトラブル対策
しかし、マニキュア、ペディキュア、つけ爪を行う以上、これらの化学物質を避けて通ることはできません。そのため、できる限り、塗る量や塗る範囲を最小限にして、塗る時は、爪のみに塗り、甘皮や周囲の皮膚に化粧品がつかないように気を付けたり、一度塗って、除去した場合には、すぐに塗り直しはせず、爪や爪周囲の皮膚の状態に合わせて、1週間~1ヶ月程度は何もせず、爪を休ませるといった工夫を行うことで、化学物質による影響を最小限に抑えるようにしましょう。
また、爪の表面を爪やすりで削ったりすることも乾燥する原因になりますので、最小限に形を整える程度は行っても良いですが、本来ならば行わないで新しい爪が伸びてくるのを待った方が良いです。
保湿ケアの重要性
上記のような注意事項を守ることは重要なのですが、塗っていれば、爪の乾燥が最小限に抑えられるだけで、乾燥していることには変わりありません。そのため、マニキュア、ペディキュア、つけ爪を行う場合には、普段からの保湿ケアで乾燥しにくい爪、爪周囲の皮膚の状態を作っておくことも重要です。
爪は乾燥すると、凸凹したり、割れやすくなったり、ささくれたりします。ささくれた部分からバイ菌が繁殖すると爪周囲や爪の下が化膿して、緑色や黄色くなって、爪が剥がれたりすることもあります。このような場合には、当然、治療しなければなりませんが、このようなトラブルを避けるためにも、普段から爪だけではなく、爪周囲の皮膚も保湿し、甘皮やささくれを無用に取ったり、傷つけたりすることがないようにしましょう。
保湿クリームで爪や爪周囲の皮膚のトラブルを予防しよう
爪や爪周囲の皮膚の保湿は特別ではなく、手や指のケアでハンドクリームを塗ると思いますが、このハンドクリームを塗る延長上で爪、爪周囲の皮膚のケアを行えば、簡単にケアできます。
ポイントは、頻回に保湿クリームを塗ることと爪、爪周囲の皮膚は、軽くマッサージしながら、クリームを塗りこむようにすることです。
塗る回数は、お手洗い後や水仕事後には、石鹸や洗剤を使用しますので乾燥します。乾燥は、皮膚にとっても爪にとっても、良くありませんので、手が濡れた後は、毎回塗り直しましょう。
それ以外は、乾燥していると思った時には適宜、塗ることも重要です。乾燥している感じが分からない方は、2時間ごとを目安に保湿クリームを塗ると良いでしょう。
また、使用する保湿クリームは、適度に油分が多く、伸びが良く、塗った後もべとつかないものが使い勝手が良く、手、指、爪は、外部の刺激にさらされる機会が多い部分なので、皮膚保護作用のある保湿クリームを使用するのが良いでしょう。
白色ワセリンやプロペトといった、ワセリンは皮膚保護作用があるのでいいのですが、油分が強いので、塗るとベタベタする、スマホ、タブレット、パソコンが汚れるなど使い勝手が悪いです。
そこで、塗りやすく、べとつかず、皮膚保護作用、保湿作用があり、ハンドクリームとしても使用できる、ワセリンベースの保湿クリームで市販の商品などを使用するのも良いでしょう。
ハンドケアと合わせて、爪のケアも行えますので、そういった商品を一度、試してもよいと思います。
まとめ
今回は、おしゃれを楽しむには欠かせない、マニキュア、ペディキュア、つけ爪で使用する化粧品が爪や爪周囲の皮膚の乾燥を招いて、色々なトラブルを引き起こすかもしれないので、普段から爪、爪周囲の皮膚の保湿を行った方が良いという重要性について説明しましたが、他にも、マニキュア、ペディキュア、つけ爪を行う時の道具などの衛生状態やマニキュア、ペディキュア、つけ爪がとれてきた時の対処の仕方でもバイ菌が繁殖して、トラブルを引き起こす可能性がありますので、使う道具の管理や剥がれた時には放置せず、早めに除去して、きちんとした管理を心掛けましょう。
プロフィール
在院中に慶應義塾大学大学院にて医学博士取得。
その後、米ハーバード大学医学部ブリガム&ウィーメンズ病院 形成外科に留学。
現在、医療法人社団 松慶会 理事長兼総院長として、
赤坂メディカルMクリニック(美容皮膚科、皮膚科、形成外科)、
赤坂一ツ木通りクリニック(内科、循環器内科)にて、診療に従事。
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