重度になると神経が死んでしまう知覚過敏!その予防法や治療法とは?
冷たいものを食べた時、酸っぱいものを食べた時、歯ブラシが歯に当たった時…こんな時に歯がしみたり痛む方は、「知覚過敏」かもしれません。
「知覚過敏」には軽度のものもあれば、放っておくと神経が死んでしまう重度のものまであるのですよ!
今回は「知覚過敏」の原因と予防対策についてご紹介します。
知覚過敏とは?
知覚過敏の正式名称は、「象牙質知覚過敏症」といいます。
歯の構造は、下の図のように何層にも分かれています。
表面の部分はエナメル質という固い素材、その中が象牙質、その内側に歯髄という神経が通っています。
根元の表面にはエナメル質がないため、根元が歯茎から露出すると、象牙質に刺激が伝わり、歯の神経に届いて痛みを伴います。
これが「知覚過敏」の仕組みです。
どうして知覚過敏になってしまうのか?
知覚過敏になってしまう原因は一つではありません。
主な原因をいくつかご紹介しましょう。
歯ぎしり
睡眠時に歯ぎしりがすごいと言われた方、要注意です。
歯ぎしりをしていると、歯の根元に力が加わり削れてしまいます。
すると同時に象牙質も削られ、知覚過敏になってしまうのです。
また、歯ぎしりによって歯がすり減ることで、象牙質がむき出しになり知覚過敏になってしまうこともあります。
歯周病
歯周病になると歯茎が下がります。
すると歯の根っこが表面に出てしまい、知覚過敏になってしまうころがあります。
強い歯磨き
歯磨きを力強くしてしまう人や、硬い歯ブラシを使用している人は、歯を削ってしまっていたり、歯茎を下げてしまっています。
すると知覚過敏になってしまうのです。
カンタンにできる予防法と治療法は?
マウスピース(歯ぎしりが原因の場合)
寝るときにマウスピースをすることで、歯のダメージを軽減できます。
歯周病対策
歯周病対策が知覚過敏対策に繋がります。
歯周病が進行するとそのぶん歯の根っこが露出して知覚過敏も悪化する場合があるのでその点においても歯周病対策をしっかり行いましょう。
歯周病治療で歯石取りをしたりすると歯茎が引き締まることによって歯の根っこが露出して一時的に知覚過敏が悪化する場合もあります。
この場合は我慢せずに早めに歯科医師に相談してください。
優しいブラッシング
柔らかめかつ毛先が細いタイプの歯ブラシを、ペンを持つように掴んで優しくブラッシングをしましょう。
これで歯茎や歯へのダメージを軽減できます。
よく噛んで唾液を沢山出す
唾液の中には象牙質を固くするミネラルが含まれているため、普段からよく咀嚼して、ガムを噛むことで唾液を多く分泌できます。
歯磨き粉を変えてみる
知覚過敏用の歯磨き粉が沢山出ているため試してみてください。
まとめ
自己判断で様子を見ていると歯の神経を取らなければならない、なんてことになってしまうこともあります。
知覚過敏は深刻化する前に歯医者で相談して早めに必要な治療を受けましょう!
監修日:2020年2月5日
監修医 プロフィール
藤本 俊輝
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
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