2020-02-09 掲載

万人にとって良い歯医者はない！歯医者選びのコツは自分の目的を明確に

「引越しでこれまでの歯科医院に通えなくなった」
「突然歯が痛くなった」
などで新しく歯医者さんを探す時、まずはネットで調べてみますよね。
しかし、「どの医院でも “予防に力を入れている”　”地域のホームドクター” などと紹介されていて、いまいち違いが分からない」
「何を基準に選べばいいのかわからず、結局決められない」
と感じている人も、結構多いのではないでしょうか。
今は「歯医者はコンビ二より多い」と言われる時代。
家の周辺だけでも数軒はある歯科医院の中から、自分にぴったりの「いい歯医者さん」を選ぶには、ちょっとした工夫が必要です。

「万人にとって良い歯医者」は存在しない。まずは求めるものを明確にしよう

「いい歯医者さん」を探し始める前に知っておきたいのは、「すべての人にとってよい会社」や「すべての人にとってよいレストラン」が存在しないように、「万人にとってよい歯医者」は存在しないということです。例えば、アフター5の充実を重視する人にとっては毎日定時で帰れるのが「よい会社」ですが、将来独立するために技術を学びたいと考えている人にとっては、挑戦できる環境が整っていることのほうが大切でしょう。歯科医院も同様で、小さな子ども連れなら診療中も子どもをしっかり見てくれる歯医者さんがいいでしょうし、仕事が忙しくてなかなか通う時間が取れないなら1度で治してくれる歯医者さんが「よい歯医者」ということになります。

歯医者さん探しを始める前に、まず自分が歯科医院に求めるものを明確にしなければ、何をもって「よい歯医者」と判断すればいいのかわかりません。
「子ども連れOK」
「家から近い」
「親知らずの抜歯が上手」
「夜間診療にも対応してくれる」
など、自分の求める条件を一度メモしてみるとよいでしょう。

情報はたくさんある。自分の手で集めることが大事

自分の求めるものが明確になったら、それらの条件に合った歯医者さんを探してみます。
歯科医院のホームページのほか、いろいろな歯科医院の情報を集めたサイトでは、「夜間診療OK」や「駅から3分」などでも検索できるので、まずは利用してみるとよいでしょう。
この際、診療時間や家からの距離はもちろんですが、必ず見ておきたいのは診療科目と先生の経歴です。

診療科目

虫歯治療や定期メインテナンスなどの予防処置、歯周病の治療などは「一般歯科」に分類されます。
親知らずの抜歯や口内炎の治療、顎関節症の治療などは「口腔外科」です。
このほか歯科医院では「矯正歯科」「審美歯科」「小児歯科」「インプラント」など、さまざまな診療科目を掲げています。
およそ一般歯科についてはほとんどの歯科医院で治療をうけられますが、矯正やインプラントを専門にしている院では、一般歯科の治療実績が少ない場合もあります。
反対に、「何でもできます」というタイプの歯科医院では、インプラントの治療実績は3カ月に1件程度ということも少なくないので、診療実績は必ず確認しましょう。

先生の経歴

多くの歯科医院のホームページには、先生のプロフィールを紹介したページがあり、これまでどんな診療経験を積んできたのかが紹介されています。
先生の診療実績がわかるので、ここは必ずチェックしましょう。
学会認定の専門医や認定医、指導医などの資格や、講習の受講歴なども掲載されていれば、専門性やどの分野に力を入れている先生なのかもわかります。
なお、ネット上には口コミもたくさん掲載されていますが、あくまで「その人から見たその歯科医院の感想」に過ぎません。参考程度に留めておくのが無難です。

実際に足を運び、先生と話をしてみよう

情報をチェックして、「この歯医者さんは信頼できそうだ」と思える院が見つかったら、実際に足を運んでみる段階です。
当たり前ですが、院の内装や雰囲気、先生の性格、先生との相性は歯科医院ごとに違います。
重要なのは、「信頼できて居心地がいい」と自分が思えるかどうか。次のような点を参考にしてみてください。

・居心地のよい内装である
・先生がしっかり時間を取って話をしてくれる
・話しやすい先生で、質問がしやすい
・質問に丁寧に答えてくれる
・予防に力を入れており、治療後のメインテナンスがしっかりしている

忘れがちなのは、「1回行ったから通い続けなければいけない」というわけではないということ。
ダメならほかへ行けばいいだけの話なので、「目的はあくまで、自分と気の合いそうな院を探すことにある」と考えて、お試しの気持ちで気楽に試してみるのがポイントです。
技術、人柄、院の雰囲気のすべてが自分にピッタリな歯医者さんを探すには手間も時間もかかりますが、一度見つかれば、健康と美容にとって非常に心強い味方になってくれます。
時間と手間を投資する価値は十分あるので、ぜひ自分の手で情報を集めてみてください。