歯を支えている骨まで溶かしてしまう恐ろしい歯周病!美しい歯を保つことができるのか?
歯周病は、歯周病菌が出す歯周病菌毒素によって、歯を支えている骨まで溶かしてしまう恐ろしい病気です。
痛みもないため、歯周病が進行してもなかなか気が付きにくく、自覚症状がないまま進行していたなんてことも…。
どうしたら歯周病を防ぎ、美しい歯を保つことができるのでしょうか。
歯周病になりやすい人はどういうタイプ?
歯周病は、体質や生活習慣によって「なりやすい人」「なりにくい人」が存在します。
では、歯周病になりやすい人とは、どういう人なのでしょうか?
喫煙の習慣、あるいは受動喫煙がある
日本臨床歯周病学会によると、タバコを吸う人は吸わない人に比べ、歯周病にかかりやすいという統計があります。
おもな理由としては、日常的にタバコを吸っていると歯肉の腫れや出血が外見からはわかりにくくなり、歯周病に気付きにくくなるからです。
また、喫煙者だけでなく、受動喫煙にも同じような影響があります。
タバコを吸わない人でも、周囲がタバコを吸う人が多い場合は、気を付けたほうが良いでしょう。
女性でホルモンバランスが変化している
女性が男性に比べて歯周病になりやすいのは、生理や妊娠出産など、男性に比べて、ホルモンバランスが変化することが多いためと考えられています。
生理中や思春期、閉経後など、特に女性はホルモンの分泌量に変化があるため、歯肉の炎症を悪化させてしまったり、歯周病菌が増えたりしやすくなるようです。
また、妊娠時は歯肉炎の原因となる細菌が通常時に比べて増殖しやすくなるため、歯茎が腫れやすくなります。
歯並びが悪い
歯並びの悪さは、歯周病になりやすい要素のひとつです。
乱れている歯並びは、歯磨きのしにくさにつながります。
うまく歯磨きができなければ、磨き残しが多くなり、歯周病の原因となるプラークや歯石が溜まりやすくなります。
歯周病を予防するために気を付けることは
歯周病を防ぐためには、タバコを吸わないのはもちろんのこと、女性であれば、妊娠や更年期などのホルモンバランスが崩れるタイミングに気を配ることも大切です。
そして、最も大切なのはブラッシングの精度です。
しっかりとプラーク(歯垢)を落とす正しいブラッシングを心掛ければ、歯周病リスクを大きく減らすことができます。
歯科医院では、歯垢染色剤で自分の磨き方の癖を調べてもらうこともできますので、磨き残しがちなポイントを把握し、的確な歯磨きに活かしましょう。
通常の歯磨きでしっかりと磨けるようになったら、歯の汚れをしっかりと落としてくれる電動歯ブラシの使用もおすすめします。
また、歯科医院での定期検診は、歯周病予防のために大切なことです。
歯の汚れであるプラークは、歯石の原因にもなってしまいます。
歯石になってしまうと、ブラッシングでは取り除くことができません。
歯科医院での歯石除去や歯のクリーニング、磨き残しのチェックをすることで、歯周病を防ぐことができるのです。
かかりつけの歯医者を見つけて、半年に1回は通うことが重要です。
あなたやパートナーが歯周病になってしまったら
歯周病になってしまうと、治療に時間がかかります。
特に重度の歯周病であれば、治療に1年以上かかることも少なくありません。
歯周病にかかってしまったなら、地道に歯医者さんに通い続けましょう。
歯周病は、単に歯の病というだけでなく、脳卒中や心臓疾患のリスクを増大させるという怖い一面もあります。
健康で長生きをしたいなら、しっかり治療して治すことが重要です。
もし、あなたのパートナーが歯周病になってしまったなら、治療に積極的な気持ちになるよう、声を掛けたり、気を配ったりと、精神的な支援をすることも重要になります。
前述したとおり、歯周病治療には時間がかかるため、途中から歯医者さんに通わなくなる人も少なくありません。
歯医者さんのアドバイスとあなたの応援で、治療を投げ出してしまわないように注意してあげましょう。
予防は簡単。でも、治療は難しい歯周病。早期発見と早期対策で進行を抑え、歯の健康と美しさを保つようにしたいですね。
<参考>
歯周病と煙草の関係|日本臨床歯周病学会
医科歯科ドットコム編集部コメント
歯周病は予防がとっても大事なんですね。「歯周病かも、、、」と感じた方も、「歯周病じゃないけど予防しなきゃいけない」と感じた方も、歯医者さん探しは、医科歯科.comから!
監修日:2019年11月13日
監修医 プロフィール
藤本 俊輝
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
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