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2019-12-20 掲載

自然治癒しないのが虫歯!?でも自然治癒を促す可能性はあり!その方法は?

自然治癒を促す
「歯は、一度虫歯になると自然治癒することはない」‥そんな話を聞いたことはありませんか?
この話はある意味本当でもありますし、ある意味間違いでもあります。
本当に初期の虫歯であれば、再石灰化によって自然治癒が可能です。
しかし、この状態を放置し、歯の表面のエナメル質に穴があいてしまう(本物の虫歯になる)と、一般に再石灰化による自然治癒は期待できないとされています。
では、「初期の虫歯」のどの程度まで自然治癒が可能なのでしょうか。また、自然治癒のために必要なオーラルケアとはどのようなものでしょうか。
 

虫歯とはどのような病気か?

ここで、虫歯とはどんな病気かを簡単におさらいしておきましょう。
虫歯(医療用語での「う歯」)は、歯垢の中に棲む虫歯菌が口腔内の食べ物のカスを分解して放出する酸により、歯のミネラル(カルシウムイオンとリン酸イオン)が奪われて次第にスカスカになり、ついに穴があいてしまう病気です。
なお、酸によって歯のミネラルが奪われることを「脱灰(だっかい)」といいます。
 
歯の表面はエナメル質という硬い組織で覆われており、その内側に、エナメル質よりも柔らかく酸に弱い(脱灰しやすい)象牙質の層があります。
歯の表面の脱灰が進みエナメル質に穴があくと、穴に歯垢が溜まって虫歯菌が繁殖しやすい環境になり、さらに穴を大きくしていきます。これが虫歯です。
人間の唾液には、歯にカルシウムイオンとリン酸イオンを補給し、脱灰した歯を元に戻す「再石灰化」という自然治癒力が備わっています。
しかし、ブラッシングやフロスなどで十分に歯のメインテナンスを行わず、歯に歯垢がついたままの状態が続くと、脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、脱灰が一方的に進んでしまうのです。
 

虫歯の進行度 ~要観察歯と初期虫歯~

虫歯の程度は、進行度によってCO、C1~C4の5段階に分類されます(COはシーゼロではなく、Questionable Caries for Observation「要観察歯=進行を注意深く見守るべき歯)の略です)。
COは白濁や褐色斑がみられるもののエナメル質の軟化や実質欠損(穴)が確認できない状態で、初期虫歯が疑われるが虫歯とは判定しにくい歯を指します。
つまり、「虫歯になるかならないかギリギリの状態」といえるでしょう。この段階であれば、再石灰化による自然治癒が可能です。
 
COの歯を放置しておくと、やがて歯の表面のエナメル質に小さな穴があき、C1に進行します。
自覚症状はない場合が多く、あっても、冷たい水や熱いお茶などがしみる程度でしょう。
C1になると、もう再石灰化による自然治癒は望めません。
ただし、注意深く歯磨きなどのセルフメインテナンスを続ければ虫歯の進行を食い止めることができます。
治療をする場合は、虫歯菌に侵された患部をごく少量削り取り、樹脂(コンポジットレジン)を注入して埋めます。
治療の際に視神経を刺激することはありませんから麻酔も不要です。
 
C1からさらに虫歯が進行すると、エナメル質層を突破し、象牙質の層に到達してしまいます。これがC2です。
象牙質はエナメル質より柔らかく脱灰が進行しやすいため、歯の表面の穴は小さいのに、内部に大きな空洞ができているというケースも少なくありません。
エナメル質自体は痛みを感じませんが、神経が通っている歯髄に近いので、治療で象牙質を削るときには痛みを感じることがあります。このためC2以上の治療には麻酔が使われます。
 

自然治癒を促すオーラルケアとは?

上記で説明したとおり、虫歯の自然治癒が期待できるのはCOの段階までです。
しかし、単に放置しておけば勝手に治るというわけではありません。
口腔内の状態を正常化し、再石灰化のスピードが脱灰を上回るようにメインテナンスするオーラルケアの必要があります。
メインテナンスの方法としては、
 
・食事のときによく噛んで、唾液を出しやすいように、習慣付ける。
・食後のブラッシングで食べ物のカスをよく取り除き、歯垢ができにくくする。
・フロッシング(デンタルフロスを使い歯ブラシの届かない歯の間の歯垢を取り除くこと)をする
・フッ素入りの歯磨き剤や洗口液を使う
・口の中のpHを酸性に偏らせない(柑橘類などを食べた後はすぐに歯磨きを)
・唾液の分泌を阻害しない、分泌を促す
 
などが挙げられます。ブラッシングでは、歯ブラシでゴシゴシと歯の表面をこするのではなく、「歯と歯の境目・すき間」「歯と歯茎の境目」「奥歯のミゾ」など歯垢が溜まりやすいところに歯ブラシの先をあて、ていねいに食べ物のカスをかき落としていきます。
ゴシゴシこすると歯の表面に小さな傷がつき、そこに歯垢が付着しやすくなってかえって虫歯の原因になります。
歯と歯の間には歯ブラシの毛先は届かないので、歯間ブラシやデンタルフロスを使ってきれいにします。
また、脱灰抑制・再石灰化促進効果があるフッ素を含む歯磨き剤や洗口剤を使うのも有効な虫歯予防策です。
なお、「食後すぐに歯磨きをするとエナメル質を傷める」という説もありますが、それは酸蝕症などの特殊なケースであり、日本小児歯科学会もきっぱりとこの説を否定したうえで、「食後はなるべく早く歯磨きをしましょう」と推奨しています。
 

まとめ

このようなセルフオーラルケアによって口腔内の衛生を保てば、COの状態から自然治癒することも可能です。
また、C1程度であれば痛みのない治療が可能ですから、オーラルケアによって進行を食い止め、できるだけ早く歯科医の診療を受けましょう。
 

<参考>
・協会けんぽ う蝕(虫歯)は進行状況によって5段階に分けられる
・日本小児歯科学会 食後の歯みがきについて
・埼玉県歯科医師会 要観察歯

 

医科歯科ドットコム編集部まとめ

COの段階であれば自然治癒の可能性があるとはいえ、自分ではCOかどうかはわからないのですから、とにかく一度歯医者さんを受診することをお勧めします。
お近くの歯医者さんは医科歯科.comで検索できます!

 
監修日:2019年12月18日
 

監修医 プロフィール

医療法人社団 輝 藤本歯科長洲医院
藤本 俊輝
歯学博士
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師監修
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