歯の黄ばみ!加齢で変化するって本当? ホワイトニングについて歯科医師が種類と効果を教えます!
ちゃんと歯磨きしているのに、以前よりも歯の黄ばみが目立つ・・・とても気になりますよね。
「歯の色」は思っている以上に、笑顔の印象を左右するものです。
そこで、歯医者さんで行う「ホワイトニング」の種類と効果について、「歯科医が考案 毒出しうがい」や「「噛む力」が病気の9割を遠ざける」の著者でもある照山裕子(てるやま ゆうこ)歯科医師にお話を伺いました。
「ホワイトニング」とはどのようなものでしょうか?
ホワイトニングとは簡単に言いますと、歯の表面のエナメル質にアタックをかけて曇りガラスのような状態にして、内面の黄ばみを反映しないようにする処置になります。
歯は表面から透明なエナメル質と黄味がかった象牙質という層でできているのですが、透明なエナメル質のままだとどうしても外に黄ばみが透けて見えてしまいます。
象牙質は加齢とともに分厚くなるといわれているので、20代の歯の色と比べると40代・50代になってからの歯の色は変化していて当然なんですね。
ですから『歯の表面を加工することによって黄ばみを隠す』という処置がホワイトニングだと思ってください。
また、ホワイトニングに使用する薬剤には着色の原因となる色素を分解する作用もあります。
オフィスとホームの違いについて教えてください
簡単に言うと、オフィスホワイトニングは歯科医院で行う即効性がある処置。
程度の差もありますが、一度に白くするということが刺激になって一定期間痛みを感じる患者さんもいます。
ホームホワイトニングは、お家でマウスピースを使用して自分のペースで行います。じわじわとゆっくり歯の明るさをあげていく処置ですね。
患者さん自身ではどのくらい明るくなったかな?と分かりづらいかもしれないですが、マイルドにちょっとずつ明るさをあげていけるのと、オフィスホワイトニングに比べると痛みがでにくいという特徴があるので取り入れやすいと思います。
オフィスとホーム両方を併用するやり方もあり、これが一番効果的です。
ホワイトニングはずっと続けないとダメでしょうか?
ホワイトニング(歯の漂白)とクリーニング(着色汚れの除去)を混同している方が結構いるので、自分にとってどちらの処置が必要かを見極めることが第一です。
着色汚れであれば、患者さんの歯の質によっても着きやすさが違ってきますし、生活習慣や好んで食べる食品など飲み物によっても変わります。
ホワイトニングの前にクリーニングで着色汚れを取り、自分の本来も歯の色を知った上でさらに白く明るく見せたいのであればホワイトニングという選択になります。
ホワイトニングをしなければいけない黄ばみがあるかどうか、というのもやはり個人差があります。自分の歯に合った医療機関向けの薬剤を使ってある程度まで明るくした場合は、急激に後戻りすることはないでしょう。
たとえば皆さんがぱっと見たときに「歯が白いね。」と思うくらいの白さまで漂白している方の場合は、定期的なメンテナンス(3ヶ月に1回、半年に1回など個人差はありますが)を行っていけばキープできるといわれています。
その代わり、まるっきりメンテナンスをしなくなると多少の後戻りが生じる可能性が高いので、一度ホワイトニングをした場合はなるべく続けてもらいたいと思っています。
せっかくやった処置を無駄にしないという意味ではしっかりメンテナンスをしたほうがいいと思いますね。
医科歯科ドットコム編集部コメント
照山裕子歯科医師から、ホワイトニングの種類と効果について分かりやすくお話を伺いました。
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングは歯を明るくするスピードや取り入れやすさの違いがあるのですね。
老け見えしないように、ホワイトニングで明るい歯の色を手に入れてみてはいかがでしょうか?
次回では照山裕子歯科医師に、「矯正のメリットや美しい歯をキープする習慣」について伺います。
取材日:2019年9月24日
プロフィール
歯科医師・歯学博士
2000年 日本大学歯学部 卒業
2005年 日本大学大学院歯学研究科(歯科臨床系局部床義歯学)修了、東京医科歯科大学歯学部附属病院(回復系診療科顎義歯外来)医員
2009年 大手医療法人にて分院長として勤務
2018年 フリーランスとしての活動を開始
日本歯周病学会
日本顎顔面補綴学会
日本口腔インプラント学会
日本歯科審美学会
日本アンチエイジング歯科学会 理事・認定医
美容口腔管理学会 認定医
IoMT学会
顎顔面補綴学を専攻し、日本大学付属歯科病院および東京医科歯科大学歯学部附属病院にて研鑽を積む。口腔がんの早期発見には、患者自身が口元を鏡で見る習慣と医療者側の目を養うことが重要な役割を果たすと確信、メディアでの情報発信を開始。
13万部突破の『歯科医が考案・毒出しうがい』の著者でもあり、台湾語に翻訳された本も発売されている。 「痛い・怖い」といった歯科のネガティヴなイメージをなくし、日本人にとってオーラルケアが身近な存在になるよう啓発活動を行っている。
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