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2019-10-17 掲載

多くの歯医者さんが「3ヶ月に一度のメンテナンス」をすすめるワケ

歯医者で説明を受ける
虫歯や歯周病の予防のため、歯の治療が終わった後も、定期的なメンテナンスを勧める歯医者さんが増えています。たとえ3ヶ月に一度でも、虫歯でもないのに歯科医院に通うのはなかなか面倒くさいものです。「予防に役立つのは分かるけれど、ついつい後回しになっている」という人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、歯医者さんがおおよそ3ヶ月から4ヶ月に1度の定期的なメンテナンスを勧める理由を紹介していきます。

そもそも、定期メンテナンスって何をするの?

定期メンテナンスの目的の一つは、口の中に何か問題が起きていないかを確認することです。毎日体重を量り、「少し増えてきたな」と思ったら食事を控えるのと同じで、定期的に虫歯になりかけている歯がないか、以前の治療跡に不具合はないかなどを確認して、問題があれば早めに治療することで、きれいな状態を維持していくために行うものです。内容は口の中の状態や歯科医院によって多少異なりますが、おおよそ次のようなものになります。

  • ・虫歯や歯周病になっていないかの確認
  • ・専門の器具を使った歯のクリーニング(PMTC)
  • ・染め出し液などを使った磨き残しのチェックとブラッシング指導
  • ・インプラントや詰め物に不具合がないかの確認
  • ・唾液や粘膜、噛み合わせに異常がないかの確認

予約制で所要時間は40分前後、費用は3,000~4,000円程のクリニックが多いです。

なぜ3ヶ月に一度必要なの?

多くの歯医者さんが勧める「3ヶ月に一度」という頻度は、虫歯や歯周病の原因である「歯垢(プラーク)」のでき方と関係があります。

●歯垢のでき方

  • ・元々、口の中には善玉菌・悪玉菌共に400種類以上の細菌が存在しています。
  • ・歯は常に、歯を保護する働きのある「ペリクル」という唾液の成分に覆われていますが、ここにまず唾液成分を好む善玉菌が付着します。ただしこの段階でできる歯垢は、白色で粘り気もなく歯磨きで簡単に落とせるもので、特に歯に対する悪影響はありません。
  • ・しかし、時間が経つうちに善玉菌の上に悪玉菌が積み重なり、「バイオフィルム」と呼ばれるネバネバした歯垢に変わっていきます。そうなると、酸を出して歯のエナメル質を溶かすという悪さをはじめます。これが虫歯の原因となる「歯垢(プラーク)」です。バイオフィルムは隙間が狭いため、歯磨き粉などに含まれる殺菌成分も届きにくく、歯磨きでも落としにくいのが特徴です。
  • ・バイオフィルムはさらに時間が経つと石灰化して「歯石」という硬い物質に変わります。こうなると歯ブラシではとれなくなってしまいます。

どんなに気を付けて磨いても、歯磨きだけで歯垢を完全に落としきるのは 難しいです。きちんと歯磨きをしていても、だいたい3ヶ月から4ヶ月できれいな歯に悪玉菌がつき歯垢が溜まりはじめてしまいます。3ヶ月から4ヶ月に一度のメンテナンスで歯垢を除去し口内をチェックすることが奨励されているのは、このためです。ただし、口の中の状態には個人差があるので、定期メンテナンスは歯周病治療中などで1週間に 一度が適正の人もいれば、6ヶ月に一度でいい人もいます。3ヶ月から4ヶ月に一度はあくまで目安の数字です。

メンテナンスはどのくらいの効果があるの?

定期メンテナンスを受ける一番のメリットは、なんといっても虫歯や歯周病にならずに 済むことです。もしなったとしてもごく初期の段階で治療することができるので、結果的に歯へのダメージも少なくなり、歯を長持ちさせることができます。定期メンテナンスの効果を示す具体的な数字としては、2004年に発表された、スウェーデン・イエテボリ大学のAxelsson教授をはじめとする研究グループが1970年から30年間の研究結果をまとめた論文が有名です。その内容は、500人以上の被験者に最初の2年間は2ヶ月に1度、その後は3~12ヶ月間隔で定期メンテナンスを受けてもらい、メンテナンス開始年齢と30年間で虫歯になった数と抜歯した数を調べるというものでした。結果は以下の通りです。定期的にしっかりメンテナンスを受ければほとんど歯は悪くならないこと、定期メンテナンスは若い頃から受けた方がより効果が高いことが窺えます。

メンテナンス開始年齢 調査年齢 30年間の齲蝕(虫歯)数 30年間の抜歯数
20~35歳 50~65歳 1.2本 0.4本
36~50歳 66~80歳 1.7本 0.7本
51~65歳 81~95歳 2.1本 1.8本

ちなみに厚生労働省が2016年に行った歯科疾患実態調査によると、日本の場合、2016年時点での1人あたりの歯を失った本数の平均値は、60~65歳で4.6本、70~74歳だと8.6本、80~84歳で12.9本でした。これを考えると、上記の定期メンテナンスを受けた場合の抜歯本数がいかに少ないかが分かるのではないでしょうか。

まとめ

虫歯は悪くなればなるほど、治療にお金も時間もかかってしまいます。定期メンテナンスには費用がかかりますが、虫歯を予防できれば結果として治療費が抑えられるので、費用面からみても賢い選択だと言えるでしょう。
<参考>
厚生労働省 平成28年歯科疾患実態調査

編集部まとめ

最近では、歯周病が全身の病気につながるとも言われています。定期的にメンテナンスをしていれば歯周病はもちろん、虫歯のリスクも抑えられるので、メンテナンスをする意味は大いにありますね!3ヶ月から4ヶ月に一度、3000円程度でメンテナンスできるということは、1か月1000円ですね。そう考えるとそこまで大きな負担ではないのかもしれません。

監修日:2019年10月16日

監修医 プロフィール

藤本歯科長洲医院
藤本 俊輝
歯学博士
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師監修
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