90人の歯科医師が答える、日常生活でインプラントは目立ちますか?
「インプラントにすると天然歯と違い、不自然に目立ってしまうのではないか?」と考えてしまったことはないでしょうか。
歯列が整って、きれいな歯は人とのコミュニケーションにおいても自信につながることがあるようです。 にっこりと笑ったときに白くきれいな歯は写真などに残ったときにも印象的ですね。
また、見た目を整えるだけでなく、インプラントの場合は、歯根を埋め込むため、入れ歯のように金具がみえることもなく、食事の際の噛み応えも優れているなどの利点があります。しかしながら、利便性もさることながら、顔の印象を左右しがちなパーツだけに、「より自然に美しく…。」という欲がでてきてしまうもの。
アンケート
そこで今回、日常生活の中で「インプラントが目立ってしまうかどうか?」といった質問に現役歯科医師90名より回答をいただきました。プロの視点からの客観的なコメントもあわせてご紹介していきます。
Q:「インプラントは目立ってしまうか?」に対しての回答
歯科医師からの回答結果と理由
NO(目立たない)…86%
どちらともえいない…11%
YES(目立つ)…3%
歯科医師からの回答では、「目立たない」との回答が、86%となりました。
数字だけで結果をみると、かなり顕著に差がありますが、ここで一つ注目したいポイントがあります。回答にそえられた歯科医師からの根拠となるコメントに視点をむけると、上記の結果についてもかなり印象がかわってきます。下記に、歯科医師より届いた回答に添えられたアドバイスを紹介します。
①回答への理由「目立たない」に回答にあった理由
●基本的には気づかれないと思います。俗に言われる『差し歯』と同程度か、それ以下の目立ち具合です。
木本歯科クリニック 木本 和久歯科医師
●インプラント自体は骨の中に埋まってしまうためまったく目立ちません。インプラントの上に入れるかぶせものの種類によっては自分の歯と見分けがつかないほどです。インプラント治療は機能だけでなく審美的にも回復させることができます。
くらた歯科医院 倉田 友宏歯科医師
●インプラントは顎の骨の中に埋め込む人工歯根でありますので、その上に被せるものの種類によって異なります。セラミックの被せものみたいに天然の歯と全く区別がつかないものもあります。
太郎歯科桜台診療所 長井 太郎歯科医師
②「目立つ」「どちらともいえない」と回答にあった理由
●術後1週間程度(手術内容や口腔状態による)、腫れることもあるため、それで気づかれてしまうことがある。
黒田クリスタル歯科 吉祥寺 黒田 敏樹歯科医師
●インプラントの場所、本数、埋入部位の骨の状態によります。術前にしっかり治療計画を立てることをおすすめします。
医療法人にしかわ.歯科医院みなみせんり本院 西川 学歯科医師
上記にあるように、歯科医師から添えられた回答に目をむけると、「目立つ、目立たない」どちらの意見においても、患者個人の状態や希望条件、でき得る治療内容等により左右されるものではないか…との印象を受けます。
まとめ
今回のテーマについての歯科医師からの回答では、若干意見の相違はありましたが、少なくとも、外見的な要素での「インプラントが目立つか目立たないか」については、いずれも患者個人の口腔内の状態や骨の状態など、様々な条件や希望によって、施術内容と結果がわかれることがわかりました。
また、個人的な感想としては、見た目(外見的な変化)については、人によってかなり敏感な人とそうでない人にもわかれるところでありました。
例えば、自分の中では劇的にヘアスタイルをかえた(10㎝髪をきった、パーマをは初めてかけてみた)などでドキドキしながら友人や同僚と対面を果たしたが、気が付いてもらえなかった…などで残念なような肩透かしをくったような経験はありませんか?
案外、他の人からみた自分の外見へ関心は、そう神経質にならないでよいのかもしれない。
ただ、インプラントの治療については、口腔ケアからはじまり、約6カ月~12カ月かかることもあり、術後のメンテナンスも継続的に必要になります。更に、保険適用ではないため治療費用も全額自己負担になります。時間とコストをかける分、もし治療に踏み切るのであれば、自分自身が術後快適な生活と満足のいく結果をもって過ごせるようにすることは大切です。
患者個人によってインプラントを希望する原因と目的がかわるため、信頼できる医院をみつけ、まずは受診をおすすめします。
歯周病等の疾患があれば、まずはその治療をしてからでないと手術できないなど、私たち患者側が知らないことも多々ありますが、「術後に人からどうみえるか」といった疑問に明確な回答を求めることはどうしても難しいです。
しかし、自身の目的や希望も伝えた上で、プロの目からみて本当にインプラント手術が必要なのか、必要な口腔ケアや予防歯科に注力したほうがよいのかの判断材料を揃え、担当の歯科医師と相談し、充分な計画をたてたうえで治療に臨むことが、施術後の満足度にもつながるのではないでしょうか。
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