【現役医師に聞く】思春期ニキビと大人ニキビの違いとは？ニキビの対処法をご紹介！

ニキビは誰もが経験したことがあるお肌のトラブルではないでしょうか？ニキビができる原因や対処法について、皮膚科専門医でありThe Japan Times紙にてアジアの次世代を担うリーダー100人に選出された花房火月（はなふさひづき）医師に教えていただきました。
 

ニキビは皮脂の多いところにできやすい！

ニキビとは、一般的に10代の思春期の頃に始まる病気です。顔の皮脂の多いゾーン（Tゾーン）や鼻の周りに白や赤のぷつぷつができ、場合によっては膿んできて膿疱（のうほう）になるのが特徴です。
 

「思春期のニキビ」と「大人のニキビ」の違いとは？

思春期のニキビと大人のニキビ、見た目は似ていますが原因は別と言われています。思春期のニキビは男性ホルモンによる影響です。男性ホルモンが急速に増えることにより、皮脂腺が急速に増大して皮脂の分泌が増えます。
 
また、角質も分厚くなり毛穴から皮脂の通過が悪くなります。この2つによって毛穴が閉塞し、毛穴の中で皮脂が留まるようになります。そこにニキビ菌が感染することによって、ニキビが発生すると考えられています。
 
それに対して、20代30代の大人ニキビは女性に出やすく、口の周りやフェイスラインに出ることが多いです。これは女性ホルモンの影響やスキンケアによる影響、その他生活習慣による影響が考えられています。
 

保湿クリーム、化粧品、マスクに注意！ニキビの対処法

思春期のニキビは、悪化させないようによく洗い清潔に保つことが大事です。男性ホルモンの影響のため根本的な対処は難しいですが、たとえば部活をやっている男の子が汗をかき皮脂で汚れたのをそのままにしていて、悪化させてしまうということはよくあることです。
 
最近はスキンケアが流行っているので、若い方でも保湿したりクリームをつけたりなど色々される方も増えていますが、ニキビ肌の方は保湿に関しても少し考えたほうがいいかと思います。こってりとした保湿をして、ニキビを悪化させているケースが若い方に増えています。
 
ニキビができたら保湿した方がいいと思う方もいるかと思いますが、そうではないということを知っておいていただきたいです。むしろ10代でニキビ肌の方はほとんど保湿がいらないくらいです。必要だったとしても軽く化粧水なんかで保湿すれば十分です。
 
大人のニキビが問題となるのは20代以降の女性の方が多いと思いますが、化粧残りや物理的な刺激に気を付けていただきたいです。フェイスラインのニキビは化粧品が残っていることが原因として多いと考えられるので、化粧品が残らないよう洗顔することが大事です。
 
また、触ったりすると悪化しますので極力触ったり潰したりしないようにしてください。他にも冬場のマスクの刺激でニキビができる方もいます。感染予防などでつけていると思いますが、ニキビにとっては良くはないものです。
 

油分の多いファンデーションでニキビを隠すと悪化する！？

化粧でニキビを隠したいという方もおられますが、かなりごしごしとつけられると物理的な刺激でまたニキビが悪化しやすくなってしまいます。また、油分の多く含まれたファンデーションで隠すことで、その油分がニキビ菌の繁殖の原因になってしまいます。
 
たいていニキビを厚いお化粧で隠そうとすると、返って悪くなるというのが一般的です。化粧品そのものに雑菌があることもありますので、それは知っておいていただきたいです。
 

医科歯科ドットコム編集部コメント：優しい洗顔で肌を清潔にすることが大切

思春期の頃のニキビと違い、大人ニキビはお化粧やスキンケアによる影響が大きいことが分かりました。
 
寝不足や食生活など生活習慣の影響ももちろんありますが、ニキビが気になったとしてもファンデーションなどで隠すことはやめた方が良いでしょう。
 
ニキビを改善するためにはやはり清潔にすることが大切です。お顔周りの肌は敏感ですから強くこすらず優しく洗顔して、汚れをしっかり落とすようにしましょう。
 
取材日：2019年10月4日
 

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