歯科医師が警告!寝ている間の「口呼吸」はお口にダメージを与える!
風邪を引いて鼻がつまってしまい、口で呼吸するしかない…なんて時ありませんか?
実は、口呼吸は歯に大きなダメージをもたらす可能性があるのです。ここでは、口呼吸の注意点をお伝えします。
口呼吸の悪影響
風邪を引いた時だけでなく、普段から無意識で口呼吸をしてしまう、という人もいるかもしれません。
朝起きたらのどがカラカラに乾燥していることもあるでしょう。その原因の一つに、夜寝ている間に口呼吸をしてしまっていることが考えられます。
では、なぜ口呼吸はよくないのでしょうか?口呼吸による乾燥の、主な4つの悪影響をご紹介します。
●歯周病
唾液には殺菌作用があり、歯茎も常にその作用によって守られています。
しかし、口呼吸をすることにより歯茎が乾燥すると、歯肉の抵抗性が落ちて歯茎が腫れ、歯周病を引き起こしてしまう可能性があるのです。
歯周病は最終的には歯が抜けてしまうこともある、恐ろしい病気です。少しでも異変を感じたらすぐに病院に行きましょう。
●虫歯
口呼吸をしていると口が常に開いている状態になります。すると、特に前歯が乾燥しやすくなってしまいます。
実は唾液には歯にミネラルを供給することで、虫歯を防ぐ働きがあるのです。その唾液が乾燥し続けている歯はどうなるでしょうか?
非常に虫歯になりやすくなるのです。一番人の目につきやすい前歯。
虫歯になんてなりたくないですよね?今すぐに、口を閉じましょう!
●汚れ
乾燥している状態では、汚れはつきやすくなり、落ちにくくなります。
それは、歯に汚れがこびりついてしまうことが原因です。
また、ここでも唾液の働きが関係しています。唾液には口の中を循環することで、汚れを洗い流す働きもあります。
口呼吸をしていると、歯が黄色くなりやすいということです。
●歯並び
乾燥との関係性は薄いですが、歯並びの問題は早くから知っておく必要があります。
子どもの歯並びが悪くなる原因の一つとして、口呼吸が関係しているという説があるからです。
正しいかみ合わせは、舌が前歯を押す力と口周りの筋肉が歯を締め付ける力との、内と外からの圧力のバランスが取れていることで保たれます。
ですが口呼吸をしていると、この外からの力が働かず、バランスが崩れて出っ歯になりやすいというのです。
子どものうちからしっかり気を付けるようにしましょう。
まとめ
口呼吸とそれに伴う乾燥は、歯にとって本当に恐ろしいものです。無意識で口呼吸になりがちな人は意識して、口呼吸から卒業できるようになりましょう!
監修日:2020年2月26日
監修医 プロフィール
藤本 俊輝
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
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