【薬剤師が解説】同じ薬でも受け取る薬局で値段が違うことがある!
前回と同じ薬を出してもらったのに、薬局で支払うお金が違ったという経験はありませんか。
実は薬局によって同じ薬を出してもらっても金額が違うことが実際にあるそうです。なぜ変わることがあるのでしょうか?
(株)ミナカラの薬剤師である児玉 亮二(こだま りょうじ)さんに教えていただきました。
施設基準が違うと支払額が変わる
実は同じ処方の薬でも、金額が違うことがあります。
処方箋を出した際に支払う金額は保険適用ですので、医療機関での診察と同じく保険点数に基づいて決まっています。
やったことや出した薬ごとに点数が決まっていますが、このほかに調剤基本料というものがあり、これで点数=支払う金額が変わってきます。
――調剤基本料とはなんでしょうか?
指定の基準を満たしていれば、その分何点とっていいです、という決まりのことです。
薬局の場合基準となるものは、たとえばジェネリック薬品を出している割合や、薬局の果たしている機能によって変わります。
値段を基準にせず、しっかり答えてくれる薬剤師がいるかの重視を
調剤基本料の違い以外で金額が変わっている場合もあります。
同じ処方をされて、同じようにジェネリックを選択した場合でも、ジェネリック薬品がメーカーにより値段が違うこともあります。
また、金額だけで判断はしないでいただきたいと思います。
病院に行った時に、この先生なら信頼できると思って受診するのと同じく、ここの薬剤師さんなら、自分に合わせて薬を調べてくれたり、説明もしっかりしてくれるなど、信頼できるかというところを見ていただきたいです。
いくら値段が安く済んだとしても、全然信頼できない人から薬をもらった、となると対価として合っていないと思います。
信頼できる薬剤師がいると、やはり何かあった時、相談もしやすいと思いますので、日ごろからそういった点を重視して薬局をみていただけたらなと思います。
医科歯科ドットコム編集コメント
薬剤師さんに話しかけたり、質問をするのは気が引ける、と思われる方もいらっしゃるかと思います。
ですが、今回インタビューにお応えいただいた児玉さんのように、質問をしたら調べて相談に乗ってくださる方も多くいらっしゃいます。
また、そのような方が薬剤師としてもいい薬剤師と評価されていると伺いました。
せっかく専門職の方に調剤して出してもらう薬ですので、早く症状を治すためにも薬剤師さんのお話をしっかり聞いて、不安があったらぜひ相談してみてください。
取材日:2020年1月31日
プロフィール
株式会社ミナカラ
ミナカラ事業・ディレクター・管理薬剤師
京都薬科大学薬学部卒業
急性期病院薬剤師、薬局薬剤師勤務を経て株式会社ミナカラ入社
より多くの人に質のいい医療を提供することを目標に活動中
薬剤師として、オンラインや電話でお薬の相談対応を行うことはもちろん、ミナカラ薬局コンテンツ記事(https://minacolor.com/)の執筆・医療監修や事業の企画立案などを行う
LINE薬剤師相談サービスの立ち上げやOTCのネット販売やPB開発に参画
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