【医師に聞く】顔のたるみを引きしめる超音波の熱とは? 医師が教えるほうれい線、目元のたるみ撃退法
年齢を重ねるとともに顔のたるみやしわ、二重あごなどが気になってくるかと思います。このような症状は改善できるのでしょうか?
今回は「HIFU(ハイフ)」と呼ばれる超音波を利用した熱収縮による美容について、「銀座Mitaクリニック」院長の三田 麻津子(みた あつこ)医師にお話しを伺いました。
SMAS筋膜・皮下脂肪層・真皮層に超音波の熱を当てて引きしめます
――超音波を利用した「HIFU(ハイフ)」とは、どのような治療ですか?
ほうれい線やマリオネットラインのたるみ、眉毛の左右差や目の周り、二重あご、頬が下がるなどの改善を目指す治療です。
治療は超音波を利用したものです。超音波を虫眼鏡のように集めると焦点部分の温度が高くなり、だいたい65度から75度くらいになります。
この焦点ひとつだけでは熱収縮しませんが、これが列になってワンショットという形で照射します。
熱が収縮することにより細胞の修復を促していく
これを重ね合わせることで、この熱の部分が熱収縮によりたんぱくが変性していきます。収縮することによって縮んで引きあがり、そこに新しく細胞を作り出すというような修復機能が働きます。
新しい細胞ができることによって、肌の弾力が増して引きあがります。熱を入れる深さが4.5mmだとSMAS(スマス)と言われている筋膜(きんまく)の部分に当たります。
その部分に熱を入れてあげて、そのあと3.0mmのところに熱を入れてあげると、皮下脂肪層に届きます。そして、2.0mmや1.5mmの真皮層(皮膚の中)に、熱を入れていきます。
このように3段階で熱を入れて、全体的に引きしまって肌が引きあがることを目指していきます。
――熱を肌の奥に入れていく、ということですか?
そうです。表面というよりは奥の方にチクチクチク…と熱が入ります。ワンショットがパツンと入るのではなく、ミシンのようにタタタター…、という感じで熱が入っていく感じです。
我慢できない痛みではないですが、痛みに弱い方もまれにいらっしゃるので、そういう場合は機械のパワーを下げることもあります。
引きしまりツルツル感も出るのは、1か月後くらいが一番効果を感じます
――熱を入れることで肌が引きしまるということですか?
肌が引きしまり、たるみなどが引き上がった状態になります。ちょうど1か月後くらいが一番効果を感じるかと思います。
やった直後も引き上がっているのですが、1か月後の方が頬も上がり、引きしまってツルツル感も出てきます。
そして、目の周りにやってあげると目がパッチリした感じになります。今まで目が重くて開けづらかったのが開けやすくなることもありますね。
あとは、前頭筋(ぜんとうきん)の使い方によって眉毛の左右差が生じることがあり、気になる側をより施術すると高さが揃うようになります。
編集部コメント:あらゆる層で起こるたるみに対応してくれます
美容皮膚科医である三田 麻津子(みた あつこ)医師に、超音波の熱を利用したたるみの改善治療「HIFU(ハイフ)」について教えていただきました。
超音波を3段階で照射することにより、肌のあらゆる層で起こるたるみに対応しているため持続性が期待できそうです。
また、多くの場合施術から1か月後くらいに効果を感じるとのことでした。気になっている方は相談してみてはいかがでしょうか。
取材日:2019年12月17日
プロフィール
三田 麻津子(みた あつこ)医師
<経歴>
北里大学医学部医学科卒業
北里大学病院形成外科入局
北里大学病院形成外科勤務
湘南鎌倉総合病院形成外科勤務
シロノクリニック勤務
マホロバクリニック勤務
オザキクリニック勤務
広尾プライム皮膚科勤務
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