歯科医師が答える!歯磨きをしても虫歯になる人、ならない人の違いとは?

 
あなたの周りにこんな人いませんか?
そこまでしっかり歯磨きしていないけど虫歯にならない人、また毎食後しっかり磨いているのに虫歯になってしまう人。
そんな人たちの違いって一体何なのでしょうか。歯科医師がアンケートに答えてくれました!

 

目次

  1. そもそもなんで虫歯になるのか?
  2. 歯科医師が答える!歯を磨かなくても虫歯にならない人がいるのはなぜですか?
  3. 歯科医師が答える!ブラッシング以外の虫歯予防に効果的なメンテナンス方法は?
  4. 虫歯になる人と、ならない人の違いとは

 

1.そもそもなんで虫歯になるのか?

虫歯の原因としては、大きく分けて体質・遺伝的な要因と自身のケアの要因の2つに分類できます。以下6つに分けられます。

Q:私は何度治療しても、何度も何度も虫歯を繰り返します。きちんと一日3回歯を磨いているし、モンダミンのようなプラスαのケアもしているのに、虫歯が再発します。かと言って、歯を磨かない兄がいるのですが、彼は一度も虫歯になったことがありません。何故でしょうか?
A:虫歯になるには様々な要因があります。まず虫歯細菌の存在です。
当然虫歯細菌の量によってもそうですが、質の問題もあります。
どのような虫歯細菌が存在するかによっても大く変わります。まだ唾液の質、量共に虫歯には関係してきます。あと間食等の食生活習慣も影響してきます。歯を磨く、磨かないだけでは虫歯になりやすいのかどうかを判断することは難しいです。
一度虫歯細菌検査や唾液検査等の虫歯リスク検査をされてはいかがでしょうか?
引用元:大船駅北口歯科 杉山 貴志 歯科医師 回答日:2017/09/20

 

2.歯科医師が答える!歯を磨かなくても虫歯にならない人がいるのはなぜですか?

Q:朝昼晩と歯を磨いているのに虫歯になりました。歯を磨いていなくても虫歯にならない人もいます。違いは何ですか。

※回答は複数回答ありで、便宜上、体質・遺伝的な問題とケアすれば補えるという2項目に大きく分けています。また回答になっていないものはカウントしていません。(小数点第2位を四捨五入。)

 

体質・遺伝的な問題(63.9%)

1.虫歯菌の数、虫歯菌の強さ・種類:25票
2.歯質:23票
3.唾液の量・体質:21票
4.歯並び:9票

ケアすれば補える(36.1%)

5.食生活:23票
6.歯磨きの仕方:21票

A:虫歯菌の数、食生活、歯自体の強さ、歯並びなど清掃のしやすさ(汚れのたまりにくさ)、唾液の量、フッ素などの予防処置の有無によって虫歯になりやすさは違います。特に、口腔乾燥症などで唾液の量が少ない方は虫歯のリスクが極端に高くなります。体質による違いも大きいですが、虫歯の菌の餌になる砂糖の摂取を控えること(量ではなく回数を減らす)、フッ素入りの歯磨き粉や、歯科医院での高濃度のフッ素の塗布など自分の努力でリスクを減らすことは可能です。
引用元:あきる歯科 濱窪 洋平 歯科医師 回答日:2016/02/25
A:虫歯菌が非常に少ないまたは皆無の方はあまり歯磨きしなくても虫歯になりにくいです。
ほかには食生活や歯の硬さ、唾液の性状なども影響します。
A:虫歯予防で歯磨きと同じぐらい大事なのは、食べ物の摂り方です。食べ物を口に入れると細菌が酸を産生して酸性に傾きます。時間がたつと自然と中性に戻ります。つまり、酸性の時間が長くなると虫歯になる時間が長くなります。したがって、食べ物をとる時間をできるだけ短くし、頻度を少なくすることが虫歯予防に大事なことです。ブラッシングより大事かもしれません
引用元:むさしの歯科医院 島田 顕 歯科医師 回答日:2017/10/26
A:虫歯菌の違いです。
一人一人、虫歯菌の量が違います。無菌の人もいれば菌の量が様々です。
菌が多くある方は虫歯になりやすいです

3.歯科医師が答える!ブラッシング以外の虫歯予防に効果的なメンテナンス方法は?

Q:ブラッシング以外の虫歯予防に効果的なメンテナンス方法を教えてください。

 

A:これは、プラークコントロールしかありません。それには、ブラシとフロスが必要です。その上でフッ素を応用するとより良いと思います。
10代とのことですが、出来れば染め出しを行い、プラークという口の中の細菌の塊を実際目で確認しながら取り除くのが有効です。
引用元:辻田歯科医院 辻田 義展 歯科医師 回答日:2017/10/16
A:甘いものなどを食べたらすぐに水などで口をゆすぐことです。これにより口腔内の糖分の濃度がある程度低められ、逆に水などで口をゆすがず、そのままであれば、口腔内の糖分の濃度が高いままとなりその時間が長く続けば続くほど、虫歯はできやすくなります。
A:フロスや歯間ブラシなどが必要ですが、定期的に歯医者さんで検診やメンテナンスを受けることも大切かと思います。
引用元:もろとみ歯科 諸冨 彰彦 歯科医師 回答日:2018/12/04

 

4.虫歯になる人と、ならない人の違いとは

結論としては、歯磨きをしなくても虫歯になる人、ならない人との違いは体質・遺伝的な要素が大きいということになりました。
少し納得し難い点があるかもしれませんが、生まれもった歯質や唾液の量、体質などの個人の特性は変えられないで仕方ないのかもしれません。
 
ただ、そういった特性を持っている方も現在虫歯になっていないだけであって、これから虫歯にならないと言う訳ではないので、今まで虫歯になった経験があまりない方もケアをすることは大切ではないかと思います。
 
虫歯を予防する為には歯磨きを欠かさずすることは大前提ですが、普段から甘いものを控え、きれいな状態になるまで磨くという意識を持つことが大切なのですね。

金子 諒航(Yoshikazu Kaneko)