意外と危険!歯の食いしばりが歯に与えるダメージを歯科医師が警告!

 
力を入れるときに欠かせないのが「歯の食いしばり」です。
普段何気なく歯を食いしばっていますが、実はこの食いしばりという行為が歯にダメージを与えているのです。
実は、歯の食いしばりによって虫歯でもないのに歯に痛みや頭痛、顔の形まで変わってしまうことがあるのです。
今回は、食いしばりが与える影響と対策について学んでいきましょう!

 

食いしばりの様々な影響

例えば、食いしばりによって歯に亀裂が入ることがあり、その亀裂から細菌が入り神経を侵すことで、神経が死んでしまうことがあります。
また、食いしばりによって歯に大きな力がかかると、歯が割れてしまうこともあります。
 
特に神経を抜いた歯は水分が減っていきもろく、割れやすくなっています。
割れた結果、そこに炎症がおこり歯茎が腫れたり、化膿して口臭が出てくる、といった症状に繋がります。
他にも、食いしばりにより歯を支えている骨に負担がかかり、骨や歯茎が痩せてしまうことがあります。
歯周病の方の場合は、食いしばりの力によって歯を支えている骨の溶ける進行が早くなるためより歯周病が進行しやすくなります。
 
以上のような症状のほか、肩が凝ったり、顔が大きくなったり、偏頭痛につながることもあります。
このように、歯を食いしばることには様々な悪影響がついてまわるのです。

 

食いしばり対策

日頃から歯を食いしばらないようにする対処法にはどのようなものがあるのでしょう?
 
一つは食いしばっている自分に気づくことです。
気が付くと食いしばっている人も多いので、気づいたらあごの筋肉を緩めて、上下の歯を接触させないように少し離しましょう。
こまめに歯の状況を意識すると良いでしょう。
 
もう一つはストレスをためないことです。
ストレスにより食いしばり、歯ぎしりが起こりやすいため、ストレス発散は重要です。
さらにもう一つはマウスピースの使用です。
夜寝るときに無意識に食いしばりがある方に使うマウスピースで、ナイトガードともいいます。
歯科医院で、5000円程度(※歯科医院様へご確認ください)で作製してもらえるので使ってみてもよいでしょう。

 
監修日:2020年2月5日
 

監修医 プロフィール

医療法人社団 輝 藤本歯科長洲医院
藤本 俊輝
歯学博士
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医