歯医者さんで聞くキーン音が苦手な人必読!音を軽減するある方法とは?

歯医者ときくと、あの独特の「キーン」とか「チュイーン」という機械音が苦手!という方は多いのではないでしょうか?
大人でもつい耳をふさぎたくなるほどの不快な音と言ってもいいかもしれません。
そんな患者さんの苦手意識を和らげるために、歯医者もさまざまな工夫をしているのです。
 
そのうちの一つに「サウンド・マスキング」という手法がありますがご存知ですか?
これを行うとあの不快な音によるストレスを和らげられるとのことです!
今回は、「サウンド・マスキング」についてみていきましょう!
 

 

サウンド・マスキングとは

サウンド・マスキング」とは、歯の治療中にBGMを活用して、心地よい音楽で気になる音を包み隠すという手法のことをいいます。
例えばヘッドホンをつけてBGMを聴きながら治療を受ける、といった感じですね。
ここで使われるのは普通の音楽やBGMではありません。
タービンの音と同じ周波数帯域の音で「音の調性」があうように作られているため、気になる「キーン」という不快音だけが聴こえなくなるようになっているのです。
その上で医師との会話はできる音だというのですから優れものです。
 
これは、人間の耳に働く機能「マスキング」を活用しています。
マスキングは、ある周波数帯域の音がほかの同じ周波数帯域の音を聞こえにくくする現象のことを指します。
このマスキングという新しい手法を実際に取り入れたことで、BGMのヒーリング効果が高まり、治療中の患者さんの恐怖心も和らいだという声が数多く寄せられているそうです。
さらに隣の人の会話が聴こえにくくなることで、患者さんのプライバシーも確保されるようになったという意見もあります。
音を怖がって歯の治療に後ろ向きだった人にとっては非常に助かる手法ですね。
 

歯医者以外でも活用されている!

このサウンド・マスキングは歯医者の治療だけでなく、様々なところでの利用者が増えているそうです。
日々生活している中で多少の雑音は気になりませんが、必要以上に目立ってしまうと、不快に思ってしまうこともありますよね。
例えば、ある程度静かな雰囲気を重視される飲食店では「ブーン」と鳴る厨房の冷蔵庫・換気扇の音やエステサロンではマッサージ中に天井と壁の隙間から漏れる隣のマッサージルームのプライベートな会話などがそれにあたると思います。
こうした雑音をうまく消すためにサウンド・マスキングが用いられており、この手法を導入する店が徐々に増えてきているのだそうです。
 

医科歯科ドットコム編集部コメント

こうしたサウンド・マスキングシステムを導入している歯科医院はまだそこまで多くないようです。
しかし、都内で評判の医院などでは、もしかしたらこうした手法を既に取り入れているかもしれません。
治療音がどうしても怖い、嫌だという人は、サウンド・マスキングを取り入れている歯医者を探してみてくださいね!
 
監修日:2020年1月10日
 

監修医 プロフィール

医療法人社団 輝 藤本歯科長洲医院
藤本 俊輝
歯学博士
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医