アゴにも右利き左利きがあるのをご存知でしたか?
おそらく多くの人が普段どちらかで多く噛む傾向にあると思います。一度食事の時に意識してみてください。
例えば「右ばっかりで噛んでるな……」と気付くと思います。
実は片方ばかりで噛んでいると、悪影響が出る可能性があるのです。今回はアゴについて特集してみましたのでご覧ください。
あなたの利きアゴはどっち?
皆さん、近くにガムか何か噛むものがあれば噛んでみましょう。
噛んでみましたか?例えばガムを噛んだ場合、無意識のうちにガムを噛んでいる方があなたの利きあごです。
ちなみに、利き手と利きあごは同じになる人が多いようです。
普段から意識して満遍なくどちらでも噛んでいる人はそのままで問題ありませんが、偏っている人は注意が必要です。
片側ばかりで噛んでいると、顔全体のバランスが崩れ、顎関節症になる可能性があるのです。
片側咀嚼の悪影響
片側だけで咀嚼していると様々な悪影響が出てしまう恐れがあります。
これを続けていると、いつも噛んでいる側の顎や、顎を動かす咀嚼筋という筋肉が緊張する一方で、反対側の咀嚼筋が緩くなってしまい、顎が左右でずれる原因になります。
加えて、顔の筋肉が衰えてしまうとその衰えてきた側にシワやほうれい線もできやすくなります。
顎のゆがみは、後々歯並びや顔全体のバランスの悪さにも繋がってしまいます。
皆さん、一度鏡で自分の顔を見てみましょう。
眉の高さ、目の大きさ、笑ったときの口角の位置などが左右でかなり違うと感じた人は、自分が片側咀嚼でないかどうか疑いましょう。
普段から両方で噛む意識を
片側咀嚼の悪影響は顎や顔だけではありません。
顎や顔の歪みがやがて首の歪みになり、肩や腰、下半身などの全身に歪みが広がっていきます。
姿勢が悪くなるので頭痛、肩こり、めまい、耳鳴り、腰痛、などの様々な異常を引き起こす可能性もあります。
こうした事態を避けるため、普段から両方で噛むことを意識することが非常に大切です。
右で10回、左で10回というように食事の際は意識をしながら噛むようにすることで歪みも是正されてきます。
何事もやり過ぎは良くありませんが無理の無い範囲で左右のバランスを整えるために、暇な時にガムを利き顎とは逆の方だけで噛むことによって、普段使わない方で噛む癖をつけるのも有効です。
監修日:2020年01月07日
監修医 プロフィール
藤本 俊輝
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医