歯科医師が答える!虫歯があるとホワイトニングできない!そのワケは?


歯のホワイトニングは、顔の印象をよく見せるために有効な手段の一つです。
清潔感や誠実感を演出することができるので、女性男性関係なく多くの人がホワイトニングを行っています。
ホワイトニングは主に歯科医院での治療で行われるものですが、実は歯に虫歯があるとせっかく歯を白くしたくてもホワイトニングができないというケースも存在するのです。
せっかくホワイトニングしに来たのに無駄足にならないように、今回はホワイトニングと傷の関係について詳しく見ていきましょう!
 

ホワイトニングとエナメル質

ホワイトニング治療に用いられる薬剤は、過酸化水素水という消毒薬と似た成分です。
それを歯の表面のエナメル質に適切な量を塗布します。
もしも、誤った場所にホワイトニング剤を塗布しますと、粘膜が炎症を起こすなどのトラブルが発生します。
私たちの歯は、エナメル質という、人体で最も硬い組織で覆われています。
エナメル質は、歯の内側の神経や血管といった大事な組織を守るために、歯の表面を覆っています。
ホワイトニング治療では、この丈夫なエナメル質に対して、強力な薬剤を作用させるのです。
 

歯の表面に傷があると……?

では、表面に傷のある歯にホワイトニング剤を塗布すると、何が起こるでしょうか?
エナメル質に傷があると、ホワイトニング剤が歯の内側へと至り、運が悪ければ歯の神経を侵す可能性も出てきます。
ゆえに、エナメル質に虫歯がある場合は、ホワイトニング処置が行えなくなってしまいます。
そのため、ホワイトニングを行う前には、エックス線写真を撮影し、虫歯がないことを確認したり、薬剤の効果を高めるため、歯石除去を行ってから始めることが多いのです。
虫歯や歯石除去を行った後ならばホワイトニングが可能になりますので、始める前に歯科医師に相談してみましょう!

 
監修日:2020年01月07日
 

監修医 プロフィール

医療法人社団 輝 藤本歯科長洲医院
藤本 俊輝
歯学博士
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医