よく聞くインプラント治療って何?歯科医師が答える!


できることならば、無くしてしまった歯は元通りにしたいですよね。
失った歯の修復方法は、ブリッジ、入れ歯、インプラントと大きく分けて3つあります。
その中でも元通りの歯のように修復できるのが「インプラント」です。
では、「インプラント」とは一体どのようなものなのでしょうか?
今回はインプラントの実態と、使用するメリットとデメリットについてご紹介したいと思います。
 

インプラント治療とは?

「インプラント治療」とは、「歯を失ってしまった部分に人工の歯根を埋め込む治療法」のことです。
歯の無い部分のアゴの骨にインプラントを埋め込み、そのインプラントに義歯を付けます。
人工のものを骨に埋め込むなんて、少し怖い…と思う方もいらっしゃいますが、インプラント(人工の歯根)の多くは、体に自然と馴染んでいくチタンやチタン合金といった素材が使用されているため、基本的には心配はありません。
インプラントは3つの部分で構成されています。
 
 ・人工の歯根である「インプラント」
 ・インプラントと上の被せ物を繋ぐ土台である「アバットメント」
 ・上部の被せ物である「上部構造」
 

インプラントのメリット~最も美しい補修方法?~

インプラント治療は、一般的な治療方法の中で、最も綺麗かつ快適な歯を再現できる治療です。
具体的なメリットは大きく3つあります。
 

●まるで自分の歯みたいに自然

インプラント治療のメリットとして、見た目が美しく自然であることが挙げられます。
義歯のように留め具があるわけでもないので、自分の歯のように見た目にも違和感がなく、発音にも影響はありません。
 

●自分の歯と同じくらいの噛み砕く力

自分の歯と比べて、入れ歯の咀嚼効率は30%と非常に弱い一方、インプラントは80%と十分に噛む力を実感できるのです。
 

●他の歯に負担がかからない

ブリッジのように他の歯を削る必要もありませんし、隣の歯にも負担はかかりません。

インプラントのデメリット~治療は費用・料金が高い~

沢山良い所があるインプラントですが、気になるのがその金額。保険適用外の自費治療であり、インプラントを埋め込む手術が必要なこともあって1本にかかる治療費は、20万円~50万円くらいが相場と言われています。
また、インプラントを埋めた後も定期健診や正しい歯磨きを継続しなければいけません。
全身疾患やその状態、飲んでいる薬によってはインプラント治療ができない場合もあります。
 
以上のことを考慮した上で治療を検討してみてください。
 
監修日:2020年01月06日
 

監修医 プロフィール

医療法人社団 輝 藤本歯科長洲医院
藤本 俊輝
歯学博士
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医