歯並びは小さいころに定まって、大人になった時に歯並びが良ければもう大丈夫!そんなふうに思っている人はいませんか?
実は、大人になって十分に歯が成長してからも、歯並びが悪くなる可能性は十分に考えられるのです。その歯並びが悪くなる一つの原因として「寝相」が挙げられます。
一見関連性のなさそうなこの二つの要素、実は関係性があるということがわかっています。
今回は、寝相と歯並びの関係についてみていきましょう。
歯に良い寝方
皆さんは寝るとき、どのような体勢で寝ているでしょうか?
「自分はうつ伏せが良い!」「横向きじゃないと安心できない」など、皆さんの寝る体勢は様々かと思います。
歯に良い寝方としては、仰向けが一番良いです。なぜなら、外からの力があまりかからず、自然な状態を保つことができるからです。
では、逆に歯に悪い寝方とはなんなのでしょう?
歯に悪い寝方①
一番歯並びに悪い影響があるとされている寝方は、ズバリ「うつ伏せ」です。うつ伏せ寝は、歯並びに一番影響があるのです。
なぜかというと、まず歯が圧迫されることにより、歯が(特に前歯)奥に押し込まれるような、歯並びになりやすいです。
加えて、呼吸がしづらくなることによって、口を開けて寝てしまう場合が多くなります。口呼吸になってしまい、結果的に前歯の歯並びが前に出てきてしまう、という影響が出ます。
いわゆる出っ歯になってしまう危険があります。
また、口呼吸は口の中が乾燥するので、歯周病が進行しやすくなったり、虫歯ができやすくなります。
口呼吸がひどい場合は耳鼻科を受診したほうが良いでしょう。
歯に悪い寝方②
それから、横向きでるのもあまりよくありません。
横向きの場合は、下向きにしている横側の歯並びが、押し込まれます。
さらに、作用・反作用の影響で、下向きにしている頬の筋肉がどんどん発達します。
例えば、右向きで一晩寝ていると、右の頬の筋肉が鍛えられ、顔が歪んでくることがあります。
このように、寝相一つとっても、歯並びや顔の輪郭に色々な影響があるということを頭に入れて普段から気を付けてみましょう。
監修日:2020年01月06日
監修医 プロフィール
藤本 俊輝
日本大学歯学部歯科補綴学教室Ⅱ講座兼任講師
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本磁気歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医