口臭の原因は「舌」だった!歯科医師が舌磨きをすすめるそのワケは?


みなさんは自分の口臭の主な原因は舌にあることをご存知ですか?人と会うときや、食事の後には歯磨きやマウスウォッシュなどでお口のケアをするのが一般的ですが、舌のケアをしている方はどれほどいるでしょうか。現役歯科医師に口臭を防ぐことができる舌磨きの仕方や注意点など聞きました。

目次

  1. 口臭の原因は「舌」にあった!舌の磨きの仕方とは?
  2. 現役歯科医師が答える!舌磨きをする際の3つの注意点
  3. 数値で測定!歯医者さんで自分の口臭レベルをチェックしましょう

1.口臭の原因は「舌」にあった!舌の磨きの仕方とは?

厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト:e-ヘルスネットによると口臭の原因(一部抜粋)について以下のように記載されています。(※記事末尾に参考ページURL記載)

口臭には生理的口臭と病的口臭がありますが、その原因はほとんどが舌苔(舌の表面につく白い苔状のもの)です。したがって舌の清掃による舌苔の除去が最も有効な予防法です。また何の自覚もないのに家族から口臭を指摘されるようになったら、歯周病が原因の可能性がありますので歯科医院での専門的な検査・治療が必要です。

このように、口臭には舌苔(舌の表面につく白い苔状のもの)が関係していて、口臭の予防の為には普段の歯磨きやマウスウォッシュなどのセルフケア以外にも舌磨きをして、口臭の原因を取り除く必要があることがわかります。

では、具体的にどのようにケアすればよいのでしょうか。

舌清掃は、毛先の柔らかい小児用の歯ブラシや目の粗いタオルなどを使ってもかまいませんが、専用の舌ブラシを使うとより効果的です。画像を参考に以下の手順で行ってください。
1.鏡を見ながら舌を思いきり前に突き出して、舌の後方に舌苔がついていないか確認してください。
2.舌ブラシを鏡で見える最も奥に軽くあて、手前に引いてください。決して力を入れ過ぎないようにしてください。またこの時に息を数秒間止めながら行うと、嘔吐反射が出にくくなります。
3.舌ブラシの先を水道の水でよく洗い、舌ブラシの先に汚れ(舌苔)がついてこなくなるまで、1.~2.を繰り返してください。
一日の舌清掃の回数は、起床時の一回で結構です。それ以上行うと舌の粘膜を傷つけるおそれがあります。また舌に傷や潰瘍があるときは、舌清掃を中止してください。

舌磨きの仕方についてご理解いただけましたでしょうか。必要以上に舌磨きを行うことは、きれいにするというよりむしろ傷つけることになってしまいます。くれぐれも、やりすぎたり、力を入れて舌をゴシゴシこすったりしないように注意してください。

またドラッグストアに行けば、一般的な舌磨き専用のクリーナーやクリーニングジェルなどもあります。そこで自分に合ったものを選ぶことができるので、口臭予防のために購入するのも良いかもしれません。

2. 現役歯科医師が答える!舌磨きをする際の3つの注意点

舌磨きに関して現役歯科医師に以下の質問をしました。

Q :歯磨きの時、舌も磨いたほうがいいですか。
A:舌が白っぽい場合は口臭の原因にもなる舌苔がついていますので、柔らかめのブラシで落としてもらった方がいいです。ただし、舌は強くこすりすぎるとこまかい傷がつき、出血することでばい菌が血液を餌に増加してしまい逆効果になることもあるので気を付けてください。
引用元:あきる歯科 濱窪 洋平 歯科医師 回答日:2016/02/25
A:磨いた方が良いですが、やりすぎると味覚障害の原因になったりするので、適切な方法と回数を守ってください。

歯科医師の回答から舌磨きをする際の注意点を以下3つにまとめました。
a)柔らかいブラシを使う
b)出血など舌を傷つけないように行う
c)やりすぎは知覚過敏の原因になる場合もあるため、適切な方法と回数を守る

3.数値で測定!歯医者さんで自分の口臭レベルをチェックしましょう

歯医者さんによっては、必ずしも舌磨きを推奨していない場合もあります。今、歯医者さんに通院している方は自分には舌磨きが必要なのか、必要な場合はどのようなクリーナーが自分にとって合うのかなど聞いてみるといいかもしれません。

また、測定機器で口臭を数値で表し、口臭レベルのチェックをしてくれる歯医者さんもあります。適切な舌磨きが分からない、口臭の心配がある方はまずは歯医者さんで確認してもらうことからはじめてみてはいかがでしょうか。なかなか自分では気付けないのが口臭ですが、日頃から対策をしていくことで、そのリスクも抑えることができます。
 
参考ページ
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
 

金子 諒航(Yoshikazu Kaneko)


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