抜歯後のベストな選択とは?奥歯なら抜けたままでいいって本当?


いよいよ歯を抜かなければならないほど歯の状況は悪く、抜歯後はどうしようかと悩んでいませんか?インプラントは高価なこともあり、なかなか選択しづらいかと思います。一番奥の歯であれば、あえて何もしないという選択もあるようです。抜歯後どのような選択肢があるかを歯科医師に伺いました。

目次

  1. 抜歯後はインプラント、ブリッジ、入れ歯が3本柱
  2. 一番奥の歯の抜歯後は、あえて何もしないという選択

1.抜歯後はインプラント、ブリッジ、入れ歯が3本柱

歯科医師に下記のような質問をしています。

Q:虫歯のため抜歯します。インプラントやブリッジ以外に方法はありますか。
A:抜歯後はインプラント、ブリッジ、入れ歯、矯正くらいですかね
A:移植や入れ歯があります。また親知らずなどならほっておいてもいいです。
引用元:前田歯科医院 前田 静一 歯科医師 回答日:2016/02/23
A:親不知や、その1本前の歯の1本だけを抜く場合であれば、何もしないでおいておくこともあります。
インプラントとブリッジ以外となると入れ歯ということになりますが、1本義歯は無くても何とかなってしまう上に使い勝手が悪いので、つくっても使わなくなることが多いです。(後略)
引用元(一部抜粋):あきる歯科 濱窪 洋平 歯科医師 回答日:2016/02/25

抜歯した後に考えられる治療方法について、歯科医師からの回答を下記にまとめました。

・インプラントを埋める
・ブリッジを被せる
・入れ歯(義歯)を付ける
・矯正治療で隙間を詰める
・歯の移植(親知らずを使用)
・奥歯であれば何もしない

※インプラント、矯正は自費。ブリッジ、入れ歯、歯の移植は保険適用です。ただし素材の種類や治療箇所によって一部自費になります。詳しくは歯医者さんで診断を受けてください。

2.一番奥の歯の抜歯後は、あえて何もしないという選択

歯科医師の回答によれば、一番奥の歯であれば、あえて何もしないという回答が意外にも多くありました。抜歯された場所によって異なりますが、奥歯の1本義歯は無くても困らないためか使わなくなってしまうことも多いようです。

また、親知らずを使用した「歯の移植」については、年齢(40歳くらいまで)や口腔状況が良好である(歯周病でない)ことなどの条件があるようです。歯を失った時に備えて、周りに悪影響を与えていない親知らずであれば、むやみに抜かず取っておくと将来使える日が来るかも知れません。

しかし、抜歯しないで済むならそれに越したことはありません。なぜなら、自分の歯より勝るものはないからです。「ブリッジ」や「入れ歯」を選択する場合、治療歯と隣接している歯を多少なり削ることになります。健康な歯を傷つけてしまうことは、後々に影響が出てきてしまうものです。

「インプラント」は隣接している歯を削らずに済む治療方法ですが、ケアが疎かだと歯周組織に炎症を起こし、骨を溶かしてしまう「インプラント歯周炎」というリスクがあります。このように、治療をしても再治療になってしまう可能性があります。

治療には必ずメリット・デメリットがありますから、ご自身が納得できるまで確認をしてから選択して欲しいと思います。そして何よりも大切なことは、治療後もしっかりと予防に取り組むことです。

一度治療をしてしまうと再治療のリスクから抜け出せなくなってしまいます。予防のために、食生活の指導や歯磨きの指導を行っている歯医者さんもあります。再治療にならないためにも予防に力を入れているところを探しましょう。

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寒河江 英子(Eiko Sagae)