ピアスの穴はピアッサーという装置で自分でも気軽に開けることができますが、感染を起こしてしまうリスクやピアスが耳に埋まってしまうこともあるようです。
自分で開ける際に気を付けるべき点について、美容皮膚科医であり「銀座Mitaクリニック」院長の三田 麻津子(みた あつこ)医師にお話を伺いました。
ピアスが埋まることも…痛みや異常を感じたら医療機関へ受診してください
――自分でピアスを開ける際の注意点を教えてください
ご自身でピアッサーを使って開けることは特に問題はないと思います。
しかしその後、穴がしっかり開くまでファーストピアスを付けたままにしておいていただくこと、そしてシャワーで流して清潔を保つなどの注意点は知っておいていただきたいです。
ピアスホールを開けてすぐ取り外してしまうと、穴の中で組織がくっ付いてしまい、外側だけ穴は残っていても貫通しないことがあります。
そこに無理やりピアスを入れると変なところに入ってしまい、感染を起こしてしまう方もいます。痛いなと思ったらすぐ病院にいらしていただければと思います。
また、痛みを放置していたらピアスごと埋まってしまったという方もいらっしゃいました。
穴は開いていてピアスを使っていたのですが、腫れてきたときに小さいピアスだったので、周りのお肉がピアスを包み込むような感じで膜が張って埋まっていました。
そういうことがあるので、なにか変化を感じたら医療機関に来ていただければと思います。
ちなみに、ピアスが耳に埋まってしまった場合は、麻酔をして少し穴を開けてピアスを抜き、一度ホールを閉じる手術をしました。
――自分で開けるときれいに穴が開かないことが多いのでしょうか?
自分であご付近(口ピアス)に開けた方がいて、それが埋まってしまい自分で掘り起こそうと何かで傷つけて、あごの周りが傷だらけになってしまったという方もいらっしゃいました。
それも埋まってしまっていたので、自分ではきれいに穴が開けにくいのかなと思います。
元々穴のないところに無理やり穴を開け、その中のトンネルの皮の組織を周りの皮から作らせているので、途中で外してしまうと組織はくっつき穴が貫通しません。
周りの前後の皮膚が張り出してきて初めて表皮の皮膚になります。
3ヶ月はファーストピアスを付けたままにして、シャワーで清潔を保ちます
――ピアスが埋まらないようにするにはどうしたら良いですか?
3か月くらいはファーストピアスを付けたままにすることと、その期間は感染症のリスクがあるので、海に入るなどは控えてくださいとお伝えしています。
シャワーで流して、浸出液や皮脂も出るので、洗って清潔に保つようにご案内しています。
編集部コメント:不安があれば医療機関に相談しましょう
美容皮膚科医である三田 麻津子(みた あつこ)医師に、自分でピアスの穴を開ける際の注意点を教えていただきました。
穴が安定するまで、ファーストピアスを約3か月は付け続けること、そしてシャワーで清潔に保つことが大切なようです。
自分で開けようとするときれいに開けられないこともあるため、不安があればピアスを開けてくれる医療機関に相談してみてはいかがでしょうか。
取材日:2019年12月17日
プロフィール
三田 麻津子(みた あつこ)医師
<経歴>
北里大学医学部医学科卒業
北里大学病院形成外科入局
北里大学病院形成外科勤務
湘南鎌倉総合病院形成外科勤務
シロノクリニック勤務
マホロバクリニック勤務
オザキクリニック勤務
広尾プライム皮膚科勤務