目元のたるみやブルドック顔といわれる頬のたるみ・・・30代、40代ともなると気になる人が多いのかもしれません。
「HIFU(ハイフ)」と呼ばれる施術をご存知でしょうか?高密度焦点式超音波が発する熱を利用した熱収縮による方法です。
HIFU(ハイフ)の施術の流れや施術後の注意点について、「銀座Mitaクリニック」院長の三田 麻津子(みた あつこ)医師にお話を伺いました。
HIFU(ハイフ)は肌の修復機能に働きかけて、たるみを上げて引きしめることが期待できます
――頬や二重あごなど、肌のたるみを引きしめたいときにHIFU(ハイフ)という施術をされるそうですが、施術後は新しい細胞ができるイメージなのでしょうか?
筋層や脂肪層よりも皮膚(真皮層)のコラーゲンは、作られるとハリが出てきます。修復機能に働きかけるので、新しい細胞ができてくるというイメージで良いと思います。
HIFU(ハイフ)を照射することで修復機能を促して、活性化させるという感じですね。肌のたるみが上がって引きしまることが期待できます
――効果が切れたとき、前よりたるんでしまうことはありますか?
それはないですね。現状維持というか、上がって多少は落ちることもありますが、元のたるみよりは上がった状態での維持になります。それ以上落ちるということはないですね。
HIFU(ハイフ)の施術の流れを教えてください
――肌のたるみを引きしめるというHIFU(ハイフ)ですが、先生がされている施術の流れを教えてください
施術の大まかな流れは、ベッドに横になっていただいて、クレンジングを使ってお化粧を落とし、洗顔を泡でさせていただきます。
それも全てスチームを炊いて皮膚を温めながらしています。その後に改めてカルテ用の写真を撮り、それから施術という流れになります。
施術の後にはイオン導入とパックをして、化粧水や乳液をつけさせていただいて、簡単な頭皮マッサージをして終了となります。結構たっぷりお時間かけてしています。
筋肉の上に乗っている膜の部分にアプローチ。筋肉痛は効いている証拠
――施術時の痛みはありますか?
筋肉の上に乗っている膜の部分、筋層の上の筋膜(きんまく)というところに高密度焦点式超音波を当てていきます。
この筋膜が引き上がってくると筋肉全体が上がることになります。パワーは強くても、深い方が逆に痛みは感じづらいとおっしゃる方もいらっしゃいますね。
HIFU(ハイフ)シャワーの2mm、1.5mmの方が、皮膚の薄い目の周りなどに照射するので痛みを感じやすいようです。
また、施術直後は少しだけ筋肉痛のような痛みを感じることがありますが、それは効いているということで特に問題はありません。
施術後は血行が良くなってしまう温泉や激しい運動は控えてください
――施術を受けた後、気をつけた方が良い点はありますか?
肌の中に熱がこもっているので、多少むくみが出ることがあります。
血行が良くなってしまう温泉やサウナ、激しい運動や深酒は少し避けていただいた方が良いかな、というお話はしています。ただ、絶対にダメという訳ではないです。
肌に熱を入れる施術なので、人によってはむくみや若干の熱だまりができる方もいらっしゃいます。また、引っかいたときに筋みたいなものができますよね。
そういった痕ができる方もいらっしゃるので、それに関してはお薬を処方していて、3日から1週間くらいで改善します。
あとは、すごく皮膚が薄い方、筋層が薄く痩せている方ですと、神経のところに少し当たると痺れがでたりする方がまれにいらっしゃいます。
その場合には、ビタミン剤や神経障害の薬を出しますので、飲んでいただくと1か月後くらいには改善されると思います。
医科歯科ドットコム編集部コメント:肌のたるみで悩まれている方は医療機関で相談することができます
美容皮膚科医である三田麻津子(みたあつこ)医師に、「HIFU(ハイフ)」を利用した施術の流れ、施術後の注意点について教えていただきました。
施術後は筋肉痛のような状態になることがあるようです。しかし、これは肌内部の筋層に効いているということで、特に問題はないとお話ししてくださいました。
肌のたるみで悩まれている方は、HIFU(ハイフ)について医療機関で相談してみてはいかがでしょうか。
取材日:2019年12月17日
プロフィール
三田 麻津子(みた あつこ)医師
<経歴>
北里大学医学部医学科卒業
北里大学病院形成外科入局
北里大学病院形成外科勤務
湘南鎌倉総合病院形成外科勤務
シロノクリニック勤務
マホロバクリニック勤務
オザキクリニック勤務
広尾プライム皮膚科勤務