【救急医が教える!】寒い時期に熱いお風呂に入ったら…急激な温度変化が影響しショック症状!


救命救急の現場で活躍されていた小川智也(おがわともなり)医師に、浴室などの冬の時期の急激な温度変化についてお話しを伺いました。
 

冬の時期の寒暖差について

暖かい場所から寒い場所へ移動することで起こる、急激な温度変化が影響し、血圧が大きく変化することが原因で起こる健康障害(失神、脳卒中、心不全など)をヒートショックと呼びます。

特に高齢者は、血圧の変動を起こしやすく、脳卒中や心不全を起こす危険が高まるため注意が必要です。

更に気をつけないといけないのが、浴室でヒートショックが起こると転倒の危険や、湯船で溺れるなど、命に関わる場合もあります。

また、この季節はアルコールを飲んだ後の入浴にも注意が必要です。
アルコールを飲んだ後は、脱水傾向になっており、入浴によって更に脱水が進むと急激な血圧低下を起こす危険性もあるので注意が必要です。
 

医科歯科ドットコム編集部コメント

お酒を飲んだあとにお風呂に入ることたまにありますが、命に関わる場合もあるんですね。
酔いがさめるまではお風呂に入るのは避けましょう!
 
取材日:2019年12月13日
 

プロフィール

小川智也(おがわともなり)
救急科専門医 MBA

2002年 山田赤十字病院勤務
2004年 大阪府立千里病院救急センター勤務
2005年 国立病院機構大阪医療センター救命救急センター勤務その後も、プライマリ・ケアから高度救命救急医療に至るまでの知識と技能を幅広く習得。

国内トップクラスの症例を誇る医療機関で救急医療を実践する傍ら、英国MIMMS(Major Incident Medical Management and Support)資格を取得し、救命治療・集中治療に限らず、ドクターカーで災害現場に出向き医療を行う等、救急災害医療にも従事。

2012年 英国国立ウェールズ大学院MBA取得
医師としての専門的視点とMBAとしての経営的観点を交えた広い視野で国内の医療システムの問題点解決に向けた取組みを行うべく、現職のMRT株式会社に入社。医療課題の解決を事業に活かすべく医師の視点を活かし、ITを活用した医療サービスを提供。

2019年4月 MRT株式会社代表取締役社長に就任
2019年11月 ソフトバンク株式会社とトヨタ自動車株式会社などの共同出資会社である、MONET Technologies株式会社が設立した「MONETコンソーシアム」に参画

自動運転とMaaS(Mobility as a Service)を融合させたAutono-MaaS事業へ、他の参画企業と連携しながら「移動における社会課題の解決や新たな価値創造」という目的において医療分野での社会的課題を解決する新たなサービスの創造を目指す。