【皮膚科医に聞く】もしかしたらニキビじゃないかも?顔周りにできるぷつぷつはウイルス性のイボ

 
顔周りにできる平たい薄茶色のぷつぷつは、ウイルス性の「イボ」かも知れません。
そして、イボの治療は保険適用で行えるようです。
 
皮膚科医である「渋谷スキンクリニック」院長の吉田貴子(よしだたかこ)医師に若い人に多発するイボについてお話を伺いました。

 

若い人の顔周りにできる平たい薄茶色のイボはウイルス性の「青年性扁平疣贅」

――イボにも種類があるそうですが、若い人に多いイボについて教えてください
 
イボの中で「青年性扁平疣贅(せいねんせいへんぺいゆうぜい)」というものがあり、主に10代や20代の顔周りに多発してできる平たい形のイボがあります。
原因はウイルス性の感染症になります。
 
見た目は平らで、薄茶色から肌色をした数ミリくらいの平らなものが多発するのが特徴です。
一見すると、ニキビと見間違えられることもあり、ニキビとして受診されて診断はイボということもあります。
 
――人からうつることもありますか?
 
ウイルス性なので人から感染する確率はゼロではありませんが、生活環境に普通に存在するウイルスなので、一般的に自分のイボを人にうつすという話を患者さんにすることはないですね。

 

イボの治療は保険適用!液体窒素で凍らせてイボを切除します

イボの治療は保険適用で、液体窒素で凍らせて切除するという方法が一般的に行われている治療になります。
 
――1度の治療でイボを取ることができるのですか?
イボの大きさが基本的にあまり大きなものではないのと、周りの皮膚に火傷を起こさないようにしないといけないので、1度に十分に液体窒素を当てないように治療では心がけています。
 
なので、少し液体窒素の当て方が弱くなる場合もあり、その場合は1度では取れないので1~2週間後にもう1度イボに液体窒素を当てることがあります。
 
イボが取れると手触りがよくなるので、肌を触っていても気持ちが良いものです。フェイスラインは自分ではよく見ることができませんが、人は意外と見ているものです。手触りが悪い時には気軽に皮膚科に相談してみてください。

 

編集部コメント:まずは皮膚科で相談を!

今回はイボの治療について皮膚科医の吉田貴子医師に教えていただきました。
イボは高齢の方だけでなく若い方にもできるようです。
顔周りにできるためニキビと似ていますが、実はイボという可能性もあります。
治療は保険適用でできますので、まずは皮膚科へ相談してみてはいかがでしょうか。

 
取材日:2019年10月25日
 

プロフィール

吉田 貴子医師

皮膚科・美容皮膚科医 「渋谷スキンクリニック」院長
一般皮膚科と美容皮膚科の両方を開設し、男女問わずあらゆる肌の悩みに向き合う。著書に「ヘアピンでもできる!毛穴スッキリ!美肌メソッド」がある。
 
<略歴>
帝京大学医学部 卒業
同大学付属病院皮膚科学教室 勤務
東京警察病院皮膚科 勤務
帝京大学付属溝の口病院皮膚科 修練生
東京都内クリニック 前院長
<所属学会>
日本皮膚科学会会員
日本美容皮膚科学会会員
日本小児皮膚科学会会員
日本臨床皮膚科医会会員
日本禁煙学会会員