【皮膚科医が教える】小鼻の黒ずみ・毛穴汚れを落とす方法!意外と大切なホームケア

 
小鼻の黒ずみなど、毛穴汚れで悩んでいませんか?男女問わずきれいな肌は、若く健康的で清潔な印象を与えます。
毛穴のホームケアについて、美容皮膚科医である「渋谷スキンクリニック」院長の吉田貴子(よしだたかこ)医師にお話を伺いました。
先生自身も10代の頃からケアをしてきたそうです。

 

毛穴汚れはホームケアである程度改善します

ニキビや毛穴の開きが気になって来院する方がとても多いです。
医院で積極的に治療を受けていただくことはもちろん大切ですが、ホームケアでもある程度は改善することができます。
 
医院で毛穴の治療を受けることにプラスして、自分でも毛穴のホームケアをしていただき、毛穴の目立たないお肌に近付けて欲しいと思います。それが昨年『毛穴スッキリ!美肌メソッド』という本を書いたきっかけでもあります。
 
小学校低学年では皮脂分泌は起こりませんし、もちろん産まれたての赤ちゃんで毛穴の開いている子は一人もいません。
10代の半ばになると皮脂がでてきて毛穴が徐々に開いてくるようになります。

 

10代から毛穴のホームケアを行っていました

――自分で毛穴汚れを押し出しても大丈夫ですか?
 
巷で言われている噂では、毛穴の汚れを出すと前よりも毛穴が開いてしまうというようなことが言われています。もはや一般的な常識と言っても過言ではありません。
しかし、それは全く否定されるべきことです。
 
なぜなら、私が10代前半から自分で毛穴の汚れ(コメド・角栓)を押して出していたのですが、それでも今まで毛穴がほとんどない状態でいます。
積極的にコメドを押し出すことが、毛穴のない肌につながるということを本で伝えたいのです。
 
使用する器具は、理想はクリニックやドラッグストアで購入できる「プッシャー」というステンレス製の器具になります。
圧出(あっしゅつ)といって毛穴を押し出す処置で使うのですが、そのプッシャーを使用することが一番、肌に負担がかからずにスムーズにコメドを出すことができます。
 
ただ、私が10代前半の頃は、手元にプッシャーのような器具はありませんでしたし、ドラッグストアで売られていたということもなかったので、驚かれると思いますが、髪に使うヘアピンで毛穴の汚れを押し出していました。
 
実際にヘアピンでずっと押していましたが、毛穴が傷ついたり、毛穴が開いたまま固まってしまったりということもありませんでした。むしろそのケアを続けていたことが正解だったのです。
肌に過剰に刺激を与えないで押して出せるものであれば、家庭にあるヘアピンでも問題なかったということを多くの皆さんにお伝え出来たら嬉しいです。

 

毛穴汚れを出すことが改善につながります

そもそも毛穴の中に皮脂が溜まることによって毛穴を押し広げていることが、毛穴の開きの原因です。
その押し広げている原因物質である皮膚の脂を出すことが、毛穴の開きの改善につながります。
 
――毛穴から汚れを出した後のケアは何が大切ですか?
 
毛穴から皮脂を出した後は、毛穴が開いた状態になっています。
その開いた状態のまま過ごすと、また脂が溜まりやすくなってしまいます。
また、その上からお化粧をすると毛穴の中にファンデーションを埋め込んでしまうという悪循環になります。
 
できる限り開いた毛穴は閉じるようにケアをするべきです。
具体的には、毛穴を縮めてくれる美容液などのスキンケア製品で、皮膚の再生を高めたほうが良いでしょう。
 
医院では、開きっぱなしの毛穴を放置せず、レーザーを照射し皮膚を再生させて毛穴を縮めます。
開いたままの毛穴が「キュッ」と縮まるように、患者さんにはフラクショナルレーザーを受けていただいています。

 

医科歯科ドットコム編集部コメント:ホームケアが意外と大切!毛穴汚れを出した後は毛穴を閉じるケアを

吉田貴子医師が自ら実践してこられた毛穴汚れのケアについて教えていただきました。
毛穴に詰まった皮膚の脂や汚れは、正しいやり方であればホームケアでも押し出すことができるのですね。
毛穴汚れを出した後は毛穴を閉じるようなケアも必要です。ぜひご家庭で実践してみてください。

 
取材日:2019年10月25日
 

プロフィール

吉田 貴子医師

皮膚科・美容皮膚科医 「渋谷スキンクリニック」院長
一般皮膚科と美容皮膚科の両方を開設し、男女問わずあらゆる肌の悩みに向き合う。著書に「ヘアピンでもできる!毛穴スッキリ!美肌メソッド」がある。
 
<略歴>
帝京大学医学部 卒業
同大学付属病院皮膚科学教室 勤務
東京警察病院皮膚科 勤務
帝京大学付属溝の口病院皮膚科 修練生
東京都内クリニック 前院長
<所属学会>
日本皮膚科学会会員
日本美容皮膚科学会会員
日本小児皮膚科学会会員
日本臨床皮膚科医会会員
日本禁煙学会会員